ワタラ(その他表記)Ouattara, Alassane

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ワタラ」の意味・わかりやすい解説

ワタラ
Ouattara, Alassane

[生]1942.1.1. ディンボクロ
コートジボアールの政治家。大統領(在任 2010~ )。フルネーム Alassane Dramane Ouattara。ジウラ族のイスラム教の両親のもとに生まれた。初等教育をコートジボアールで,中等教育をオートボルタ(→ブルキナファソ)で受けたのちアメリカ合衆国に渡り,1965年経営管理学理学士号,1967年経済学修士号,1972年博士号を取得した。1968~88年国際通貨基金 IMFエコノミスト,アフリカ局長,専務理事顧問を歴任。1973~84年西アフリカ諸国中央銀行 BCEAOで働き,1988~90年総裁を務めた。1990年,BCEAOでの仕事を続けるかたわら,コートジボアールのフェリックス・ウフエ=ボワニ大統領から経済回復に関する特別委員会の委員長に任命された。同年 11月には新たに創設された首相職についた。1999年ワタラは共和連合 RDRから大統領選挙に出馬する準備があったが,選挙前の法改正によって,両親のうち一方がオートボルタ出身者とされることを理由に立候補できなかった。被選挙人資格の制限の見直しを求める国際的な圧力に後押しされたローラン・バグボ大統領は 2005年,次回の大統領選挙でのワタラの立候補資格を保証した。2010年11月,大統領選挙の決選投票が行なわれ,当初ワタラの当選が発表されたが,憲法評議会はバグボが僅差勝利裁定。さらにバグボは武力による抵抗を続け,内戦危機を招いた。これに対し国際社会はワタラを支持し,2011年4月バグボはワタラ側に身柄を拘束される。同 2011年5月6日,憲法評議会が先の決定を覆し,ワタラの当選を宣言した。

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