完全競争の下では、同じ品質の商品は、同じ時点かつ同じ市場においては、同一の価格をもつという経済法則。無差別の法則ともいう。完全競争とは、売り手の数が十分に多くて相互に競争しており、買い手は市場に提供される商品の品質や価格について完全な知識をもっている状態である。そこでは、一商品の価格は、同質商品に対する市場全体の需給関係で決まる。なぜなら、もし相対的に高い価格をつければ需要が減り、結局同一価格まで引き下げざるをえなくなるからである。また、個々の売り手(買い手)の取引量は少ないので、自分の供給量(需要量)を変えても価格に影響を与えることはできない。したがって、各自は市場で決定される価格を受動的に受け入れて取引量を決めることになり、市場全体の需給量が一致した点で市場均衡価格が成立する。なお、現在では、完全競争の条件が崩れて、一物一価の法則が成立していない場合が多い。
[佐々木秀太]
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