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一物一価の法則 いちぶついっかのほうそくlaw of one price

翻訳|law of one price

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

一物一価の法則
いちぶついっかのほうそく
law of one price

ある時点における同一の財・サービス価格一つしか成立しえないという法則。 W.S.ジェボンズの無差別の法則ともいう。かりに価格が異なるとすれば,自由な市場において買手は安いほうへ移り,高価格の売手は価格を引下げざるをえなくなる。このようにして,価格は一定の水準に調整される仕組みが存在する。ただしこの法則の前提条件は,(1) 完全競争市場の成立であり,財の移動やサービスの提供に物理的・人為的制約がないこと,(2) ブランドなどの商品差別化,非価格競争が存在しないことである。近年,内外価格差市場メカニズムの働きにより解消されるといわれるのは,この法則を根拠にしている。

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デジタル大辞泉の解説

いちぶついっか‐の‐ほうそく〔‐ハフソク〕【一物一価の法則】

完全競争が行われるならば、同一時点・同一市場では、同質の商品には一つの価格しか成立しないという経済法則。

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百科事典マイペディアの解説

一物一価の法則【いちぶついっかのほうそく】

同じ時に,同じ市場では同質の商品についてはただ一つの価格しか成立しないという法則。ただしこの法則は完全競争市場を前提としている。競争が支配する市場では,価格は社会全体の需要供給とが一致するところに定まる。

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大辞林 第三版の解説

いちぶついっかのほうそく【一物一価の法則】

完全競争が前提とされるとき、一つの市場においては同一の商品にはただ一つの価格が成立するだけであるという法則。無差別の法則。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

一物一価の法則
いちぶついっかのほうそく

完全競争の下では、同じ品質の商品は、同じ時点かつ同じ市場においては、同一の価格をもつという経済法則。無差別の法則ともいう。完全競争とは、売り手の数が十分に多くて相互に競争しており、買い手は市場に提供される商品の品質や価格について完全な知識をもっている状態である。そこでは、一商品の価格は、同質商品に対する市場全体の需給関係で決まる。なぜなら、もし相対的に高い価格をつければ需要が減り、結局同一価格まで引き下げざるをえなくなるからである。また、個々の売り手(買い手)の取引量は少ないので、自分の供給量(需要量)を変えても価格に影響を与えることはできない。したがって、各自は市場で決定される価格を受動的に受け入れて取引量を決めることになり、市場全体の需給量が一致した点で市場均衡価格が成立する。なお、現在では、完全競争の条件が崩れて、一物一価の法則が成立していない場合が多い。[佐々木秀太]

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