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無差別 むさべつindifferentia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

無差別
むさべつ
indifferentia

善でも悪でもないものを意味するストア派のアディアポラに由来し,かたよりのない状態をいう。心理学的にはさまざまな情緒に対して中立で,特に幸不幸に対するわずらいのないことをさし,無関心とも訳される。この意味では,宗教に関してラムネーの論じた『宗教的無関心論』が知られる。論理学・形而上学的には,類種関係についての無差別説,選言命題の2項のうちいずれをとっても理由は互角であることをさす場合,解釈学の面でソールズベリーのジョンの立てた無差別の原理 (語の多義性のために,歴史的テキストの正しい解釈は存在しない) などがある。また意志については非決定の訳語のほうが適切だが,その非決定の自由は選択が方向づけられていないことをいう。総じて無差別は価値的には中立な概念で,心理的無差別も諦念や純粋愛として積極的に評価されることがある。非決定の自由についても,たとえばデカルトは,一方でそこに選択の理由に関する認識不足をみて自由の最低の段階と評価する反面,正反対の二者のいずれをも肯定しうる積極的な能力と解してもいる。またシェリングの同一哲学においては,絶対者である同一性は絶対的無差別とも呼ばれ,主観・客観,理念的・実在的,心的・物的の無差別 (分化に先立つ根源性) と規定されている。

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デジタル大辞泉の解説

む‐さべつ【無差別】

[名・形動]差別のないこと。同一のものとして扱うこと。また、そのさま。むしゃべつ。「無差別に攻撃する」

む‐しゃべつ【無差別】

[名・形動]むさべつ(無差別)」に同じ。
「流石(さすが)に天道是非―といいがたけれど」〈一葉・やみ夜〉

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デジタル大辞泉プラスの解説

無差別

中屋敷法仁による戯曲。初演は劇団柿喰う客(2012年)。2013年、第57回岸田国士戯曲賞の候補作品となる。

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大辞林 第三版の解説

むさべつ【無差別】

( 名 ・形動 ) [文] ナリ 
取り扱いに違いがないこと。差別をつけないさま。むしゃべつ。 「 -に扱う」
[派生] -さ ( 名 )

むしゃべつ【無差別】

( 名 ・形動ナリ )
むさべつ(無差別)」に同じ。

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