一羽流(読み)いちうりゅう

精選版 日本国語大辞典 「一羽流」の意味・読み・例文・類語

いちう‐りゅう‥リウ【一羽流】

  1. 〘 名詞 〙 剣道一派、一波流の俗称文祿一五九二‐九六年間に飯篠家直の門人諸岡一羽(もろおかいちう)(一波斎)が常州江戸崎(茨城県稲敷市)で始めたもの。諸岡流。諸岡一羽流。
    1. [初出の実例]「一羽流、諸岡一羽」(出典:武術流祖録(1843)刀術)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「一羽流」の意味・わかりやすい解説

一羽流
いっぱりゅう

近世剣術の一流派。神道流系の師岡一波斎(もろおかいっぱさい)景久(諸岡一羽は俗称)を祖とし、一波流、一巴流、一端流とも書く。一波斎(1533―93)は常陸(ひたち)土岐(とき)氏の属将師岡筑前守(ちくぜんのかみ)常良の子で本名常成。飯篠長威斎(いいざさちょういさい)の流れをくむ新当流の名手で、軍師として活躍した。1590年(天正18)蘆名盛重(あしなもりしげ)に攻められて主家没落後は生地常州江戸崎(茨城県稲敷市)に隠棲(いんせい)。俗伝には晩年ハンセン病を病んだともいい、悲劇的な人物として描かれている。

[渡邉一郎]

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デジタル大辞泉プラス 「一羽流」の解説

一羽流

剣術の流派のひとつ戦国時代、師岡一羽常成(いっぱつねなり)が創始現代には伝わっておらず詳細は不明だが、神道流系とも新当流系ともされる。

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