デジタル大辞泉 「三事」の意味・読み・例文・類語 さん‐じ【三事】 1 三つの事柄。2 治世上に重要な3か条。正徳・利用・厚生の3事項。3 仕官する者の守るべき3か条。清・慎・勤の3事項。4 春・夏・秋の3季にわたる仕事。農事。5 人として仕えるべき三人の人。君・師・父のこと。6 茶道の七事式のうち、回り炭・回り花・茶かぶきの三つの式。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「三事」の意味・読み・例文・類語 さん‐じ【三事】 〘 名詞 〙① 三つの事柄。[初出の実例]「年号は平治なり、花洛は平安城なり、我らは平氏なれば、三事相応せり」(出典:平治物語(1220頃か)中)② 春、夏、秋の三期にわたってする事業。とくに、農業をさしていう。一説には、高原・低湿地・平地における農業。三農。〔詩経‐大雅・常武〕③ 仕えるべき、君、師、父という三人。[初出の実例]「けいてい国をあらそふは、三じをそむくふかうと思へば」(出典:浄瑠璃・吉野忠信(1697頃)二)[その他の文献]〔国語‐晉語一〕④ 処世上必要とする利用、厚生、正徳という三つの事項。〔書経‐大禹謨〕⑤ 仕官する者が守るべき清、慎、勤という三つの事項。〔呂氏童蒙訓〕⑥ 茶道の七事式のうちの、廻炭(まわりずみ)、廻花、茶かぶきの三つの式。〔茶道筌蹄(1816)〕⑦ 検非違使、蔵人、弁官の三つの職務。また、「さんじけんたい(三事兼帯)」の略。[初出の実例]「朝臣うせ給ひしかば、みなし子にておはせしか共、次第の昇進とどこほらず、三事の顕要を兼帯して」(出典:平家物語(13C前)一二)⑧ =さんこう(三公)①[初出の実例]「若以二前賢之末苗一謂レ賞レ臣。則周邵之後無レ登二三事一」(出典:本朝文粋(1060頃)四・為入道前太政大臣辞職第二表〈大江匡衡〉)[その他の文献]〔漢書‐韋玄成伝〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例