三光院(読み)さんこういん

日本歴史地名大系 「三光院」の解説

三光院
さんこういん

[現在地名]幸田町深溝 清水

村域中央に近く丘陵麓に位置する。浄土宗鎮西派大樹だいじゆ寺末で、泉流山と号する。本尊阿弥陀如来。寺伝では享禄二年(一五二九)松平清康の娘で深溝ふこうず城主松平忠定の室となった清春を開基とする。「幸田町史」によると、旧逆川さかさがわの字元寺もとでらは深溝三光院の旧地で、移転の際薬師堂も深溝村に移されたという。

「家忠日記」の天正七年(一五七九)四月一日条に「三光院ニふる舞候。会下ヘまいり候」、同一一年一二月九日条に「持寄の連歌三光院ニて候」などの記載がある。

三光院
さんこういん

[現在地名]沼田市柳町

やなぎ町の北端、西側にある。晴雲山智徳ちとく寺といい、天台宗。寺伝によれば、当初熊野坊と称し正中元年(一三二四)井土野上いどのうえの地に創建山号から沼田氏二代晴雲斎景長と関係が深いともいう。その後、沼田氏の居城が移るにつれ移転し、幕岩まくいわ城時代は寺久保てらくぼ坂の中ほどにあったが、沼田城築城時に鬼門除けに現在地に建立されたという。寛文一二年(一六七二)藩主真田信利の忌諱に触れ、寺領・末寺材木ざいもく町にあった長寿ちようじゆ院に移された。寺宝の十一面観音(県指定重要文化財)は像高一八七センチの寄木造立像で、文永七年(一二七〇)九月一六日の紀年銘と「大仏師法橋快覚 大勧進僧慶賢 右志者為一結諸衆等現世安穏後生 善需乃至法界衆生平等利益也」の文字を刻む。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「三光院」の解説

三光院

群馬県沼田市にある天台宗の寺院。山号は晴雲山、寺号は智徳寺。1324年創建と伝わる。古くは熊野坊と称した。本尊の十一面観世音菩薩は県の重要文化財指定

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