三焦(読み)サンショウ

デジタル大辞泉 「三焦」の意味・読み・例文・類語

さん‐しょう〔‐セウ〕【三焦/三×膲】

漢方で、六腑ろっぷの一。三つ熱源の意で、上焦は横隔膜より上部、中焦は上腹部、下焦はへそ以下にあり、体温を保つために絶えず熱を発生している器官とされる。みのわた。

み‐の‐わた【三焦/三×膲】

さんしょう(三焦)

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精選版 日本国語大辞典 「三焦」の意味・読み・例文・類語

さん‐しょう‥セウ【三焦・三膲】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 漢方で六腑(ろっぷ)一つ。上・中・下の三つからなり、上焦は心臓の下、胃の上にあって飲食物を胃の中へ入れる器官、中焦は胃の中脘にあって消化器官、下焦は膀胱の上にあって排泄をつかさどる器官とされる。みのわた。〔十巻本和名抄(934頃)〕 〔史記‐扁鵲伝〕
  3. ( の健全な馬は口角のあたりのつやがよいというところから ) 馬の口角のあたりのつや。その状態により馬の良し悪しを見分けるもの。
    1. [初出の実例]「前脚とって肝つよく雪かみくだくしらあはにさんせうよしや尾は青柳の」(出典:浄瑠璃・鑓の権三重帷子(1717)上)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「三焦」の意味・わかりやすい解説

三焦
さんしょう

漢方医学における五臓六腑(ろっぷ)の一つ。上、中、下の三つからなり、上焦はみぞおちより上方、中焦は上焦と下焦の中間、下焦はへそより下の部位とされる。なお、特定臓器として考えるときは、膵臓(すいぞう)に該当させるのが妥当であろう。

[矢数圭堂]

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占い用語集 「三焦」の解説

三焦

三焦は、上焦、中焦、下焦の総称。上焦は心臓の下と胃の上の部分。中焦は胃の中央。下焦は排泄関係の部分で膀胱の上の部分。主に中医学で使われる。

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世界大百科事典(旧版)内の三焦の言及

【五臓六腑】より

…先秦時代から存在している中国医学の重要な概念の一つで,古い文献では五蔵六府とされている。五臓とは心,肝,脾,肺,腎の5種の,六腑とは胆,胃,大腸,小腸,三焦,膀胱の6種の臓器の総称である。臓は精神,血気を貯蔵する充実した器官で,腑は水や穀物を消化し,体液を動かす中空の器官であるとしている。…

※「三焦」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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