三田派(読み)みたは

百科事典マイペディア 「三田派」の意味・わかりやすい解説

三田派【みたは】

慶大文科の機関誌として創刊された文芸雑誌《三田文学》に育った慶大出身の作家,詩人をいう。《三田文学》は1910年5月,森鴎外上田敏を顧問に,永井荷風主幹として発刊。自然主義の《早稲田文学》に対して耽美(たんび)的色彩が強い。初めは鴎外,敏,荷風のほか,泉鏡花木下杢太郎吉井勇谷崎潤一郎らが寄稿,やがて久保田万太郎水上滝太郎佐藤春夫堀口大学小島政二郎西脇順三郎勝本清一郎石坂洋次郎らいわゆる三田派の人びとが出た。第2次大戦後に戸板康二山本健吉堀田善衛安岡章太郎遠藤周作江藤淳らが活躍。
→関連項目白樺派

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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