三衣一鉢(読み)さんえいっぱち

世界大百科事典 第2版の解説

さんえいっぱつ【三衣一鉢】

仏教の出家修行者すなわち比丘(びく)が所有を許された3種類の衣と鉢(乞食(こつじき)用の食器)のこと。〈さんねいっぱつ〉などともいう。三衣とは,一番下に身に着けるアンタルバーサantarvāsa(下衣。安陀会(あんだえ)と音写される),その上に着るウッタラーサンガuttarāsaṅga(大衣。鬱多羅僧(うつたらそう)),そして時にさらにその上に着るサンガーティsaṃghāṭi(重衣。僧伽梨(そうぎやり))のことで,これらはいずれも形や大きさ,色,縫製法,着用法などが定められていた。

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大辞林 第三版の解説

さんえいっぱつ【三衣一鉢】

三衣と一個の鉄鉢。僧が行脚・托鉢たくはつに携えるもの。

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世界大百科事典内の三衣一鉢の言及

【雲水】より

…絡子(らくす)をかけ,白木綿の手甲(てつこう)・脚絆(きやはん)をつけ,わらじをはき,機能的で簡素な服装である。所持品は,三衣一鉢(さんねいつぱつ)といわれるように,必要最小限度のもので,振分けにして肩にかける。前の袈裟行李(けさごうり)には,袈裟,白衣,かみそり,経典や三物(嗣書,血脈,大事)などを入れる。…

【三衣一鉢】より

…三衣を総称して〈袈裟(けさ)〉ともいうが,これはその色にちなんだ名称である。初期の出家者は質素な生活を旨としていたので,実際に私物として所有を許されたのはこの三衣一鉢と座具(ざぐ),漉水囊(ろくすいのう)の〈六物(ろくもつ)〉だけであった。種々の所有が認められるようになった後も,この衣と鉢は出家者の最もたいせつな持物とされ,また出家生活の象徴として重んじられている。…

※「三衣一鉢」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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