三階節(読み)サンガイブシ

デジタル大辞泉 「三階節」の意味・読み・例文・類語

さんがい‐ぶし【三階節/三界節】

新潟県柏崎地方の民謡盆踊り歌。のち「米山よねやまさんから雲が出た」の歌い出しで、座敷歌として流行曲名は、同じ文句を3回繰り返すからとも、仏教三界からともいう。

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精選版 日本国語大辞典 「三階節」の意味・読み・例文・類語

さんがい‐ぶし【三階節・三界節】

  1. 〘 名詞 〙 ( 同じ文句を三回繰り返すからとも、古くは仏事歌詞が多く、仏教の三界からともいう ) 民謡の一つ。新潟県柏崎地方の盆踊唄。のち、「米山(よねやま)さんから雲が出た」の歌い出しで三味線を伴奏とした座敷唄となり、大流行した。ヤラシャレ節。しゅげさ節。おいな節。

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改訂新版 世界大百科事典 「三階節」の意味・わかりやすい解説

三階節 (さんがいぶし)

《ヤラシャレ節》ともいい,新潟県柏崎地方の古い盆踊歌。現在は花柳界のお座敷歌もある。元歌〈しげさしげさと声にしやる しげさの御勧化(ごかんけ) 山坂越えても参りたや〉から《三界節》と記す説もあるが,記録《柏崎文庫》によれば,同一歌詞を3度くり返すところからの命名と思われる。また1828年(文政11)ころ,三都に流行した《ヤッショメ節》と《三階節》との先後関係は明らかでないが,曲型からは柏崎に近い刈羽(かりわ)郡黒姫村(現,柏崎市)に遺存する《おいな》もしくは中魚沼郡仙田村(現,川西町)の《しゅげさ》という盆踊歌が原調らしく,《三階節》はその変化と思われる。素朴のなかに雪国の哀愁味がこもる美しい旋律である。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「三階節」の意味・わかりやすい解説

三階節
さんがいぶし

新潟県の民謡。日本海に面した柏崎(かしわざき)地方の花柳界ではお座敷唄(うた)、農村では盆踊り唄として歌われてきた。この唄の源流は、江戸時代の文政(ぶんせい)年間(1818~30)江戸や京都、大坂などで流行した『ヤッショメ節』だといわれている。囃子詞(はやしことば)に「ヤラシャレ」と入るので「ヤリャシャレ節」、あるいは唄の文句の一つに「しゅげさ」とあるので「シュゲサ」ともよばれることがあった。いまの題名の『三階節』は、この唄が坊さんの勧化(かんげ)を歌っているのだから仏教語の「三界」からきているという説と、同じ文句を3回繰り返すところがあるので三階の字をあてたという説がある。勝太郎レコードに吹き込んでから、全国的に知られるようになった。

斎藤 明]

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百科事典マイペディア 「三階節」の意味・わかりやすい解説

三階節【さんがいぶし】

新潟県柏崎地方の民謡。三味線伴奏の座敷歌と《野良三階節》ともいわれる盆踊歌がある。曲名は歌詞の終りの句を三回くり返すことから,《三回節》→《三階節》とする説と,元歌の内容による説がある。

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デジタル大辞泉プラス 「三階節」の解説

三階節

新潟県柏崎市周辺の民謡『三界節』の別称

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