新撰 芸能人物事典 明治~平成 「上原謙」の解説
上原 謙
ウエハラ ケン
- 職業
- 俳優
- 本名
- 池端 清亮(イケハタ キヨスケ)
- 生年月日
- 明治42年 11月7日
- 出生地
- 東京市 牛込区納戸町(東京都 新宿区)
- 学歴
- 立教大学経済学部〔昭和10年〕卒
- 経歴
- 父は鹿児島市出身の職業軍人。立教大時代は立大シンフォニー・オーケストラに入り、トランペットやフレンチ・ホルンで活躍。昭和10年松竹蒲田撮影所に入社、「若旦那・春爛漫」でデビュー。2作目の「彼と彼女と少年達」で主役に抜擢され、上品で知的な二枚目として評判となる。12年の「婚約三羽烏」では佐分利信、佐野周二と共演し、松竹三羽烏とうたわれた。同年の「浅草の灯」ではオペラ歌手役を好演、演技的にも注目される。13年には田中絹代と共演したメロドラマ「愛染かつら」が空前のヒットとなる。その後、「西住戦車長伝」(15年)、「花咲く港」(18年)に出演。戦後、映画俳優のフリー第1号となり、各社の作品に出演。成瀬巳喜男監督「めし」(26年)「妻」(28年)「山の音」「晩菊」(29年)、五所平之助監督「煙突の見える場所」(28年)、吉村公三郎監督「夜の河」(31年)などで、演技の新生面をひらき評価を受けた。32年に東宝専属となってからは脇役に回り、長男・加山雄三がデビューすると、次第にスクリーンから遠ざかった。45年妻・小桜葉子の急死後、東宝を退社するが、50年には37歳年下の女性と再婚して女児をもうけ、話題となる(平成3年離婚)。56年から国鉄の「フルムーン」キャンペーンに高峰三枝子と登場した。
- 受賞
- 勲四等瑞宝章〔昭和58年〕 毎日映画コンクール主演男優賞(昭28年度)「妻」「夫婦」
- 没年月日
- 平成3年 11月23日 (1991年)
- 家族
- 妻=小桜 葉子(元女優),長男=加山 雄三(俳優),娘=上原 芽英子(女優),孫=池端 信宏(キーボード奏者・作曲家),山下 徹大(俳優),梓 真悠子(女優),池端 えみ(女優)
- 親族
- 長男の妻=松本 めぐみ(元女優)
- 伝記
- スタアの花咲く昭和時代〈2〉昭和30年〜40年編―近代映画社創立62周年記念出版 復刻・保存版父・上原謙への恋文三羽烏一代記―佐分利信・上原謙・佐野周二オヤジの背中父からの贈りもの悪い女かしら―私の幸せさがしの旅アイドル40年〈PART5 昭和40〜50年代編〉 Kindai 特別編集上原 芽英子 著野沢 一馬 編著加山 雄三 著加山 雄三 著大林 雅子 著(発行元 近代映画社河出書房新社ワイズ出版読売新聞社集英社イースト・プレス近代映画社 ’07’05’99’92’92’91’86発行)
出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報