下代(読み)ゲダイ

精選版 日本国語大辞典 「下代」の意味・読み・例文・類語

した‐だい【下代】

  1. 〘 名詞 〙
  2. げだい(下代)
    1. [初出の実例]「Xitadai(シタダイ)〈訳〉長の配下役人」(出典日葡辞書(1603‐04))
  3. したっぱの手代下手代
    1. [初出の実例]「やすあふぎのくせとして、ひろぐるとひとしく、かなめぬけたりしを、下代(シタダイ)、やにはに箱に打入」(出典:咄本・当世口まね笑(1681)一)

げ‐だい【下代】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 下級の役人。下役(したやく)。〔日葡辞書(1603‐04)〕
  3. 特に、公事宿(くじやど)雇い人田舎(いなか)から訴訟のため江戸へ出て来た人のために、訴状差紙(さしがみ)返答書世話をはじめとして、法廷に出入して斡旋(あっせん)するなどのことを取り扱った者。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の下代の言及

【町代】より

…〈冷泉町大福帳〉天正10年(1582)の項に5人の町代の名が見えるのが初見とされ,初期は所司代の町政執行の補助機関であったと思われるが,1668年(寛文8)京都町奉行所成立後は,西町奉行所に町代部屋(春日部屋)が設けられ,昼間1人ずつ交代で出仕した。また,後には上(かみ)町代・下(した)代(下町代)の序列も生じ,上町代は1~2人の下代と,3人の小番(使用人)を擁して担当町組に対する事務処理に当たり,町組からは一定額の役料(給料)が与えられ,職分はときには株として売買されることもあったが,多くは世襲であった。寛永期(1624‐44)には上京に9人,下京に3人の町代が見えるが,元禄期(1688‐1704)には上京7人,下京6人,うち1人は上下京兼任で,12人となり幕末に至る。…

※「下代」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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