化学反応のうち、一方向にのみ進み、逆方向には進まない反応をいう。化学反応は一般に原系から生成系に反応が進むとともに、生成系から原系への反応も進行し、その両方向の速度が等しくなったときが化学平衡である。一方向とその逆方向への反応が、条件によってどちらの方向へも進行するタイプの反応を可逆反応というが、これに対し、条件を変えても見かけ上ほとんど一方向へしか反応が進行しない反応がある。たとえば、室温付近において、
2H2+O2→2H2O
の反応は、平衡が完全に近いほど右に傾いているので、見かけ上、逆反応はおこらない。このような反応を不可逆反応という。
[戸田源治郎]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
原系から生成系に進む正反応の速度に比べ,生成系から原系へ戻る逆反応の速度がいちじるしく小さく,無視できる反応をいう.一般に,原系と生成系の自由エネルギー差が大きく,化学平衡がいちじるしく生成系側に片寄っている反応は不可逆反応である.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
…化学反応において,原系から生成系に向かって正反応が進むと同時に,生成系から原系に向かう逆反応も起こる場合,その反応を可逆反応という。単純な反応はほとんど可逆反応であるが,平衡が著しく生成系にかたより逆反応が実質上ほとんど起こらない場合,不可逆反応irreversible reactionという。常温において水素と酸素から水を生成する反応は実質上不可逆反応である。…
※「不可逆反応」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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