中野義照(読み)なかのぎしょう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「中野義照」の意味・わかりやすい解説

中野義照
なかのぎしょう
(1891―1977)

インド哲学者、仏教学者。文学博士。愛媛県今治(いまばり)市に生まれた。1921年(大正10)東京帝国大学文学部卒業。九州帝国大学講師、中国天津(てんしん)日本図書館長、同北京(ペキン)大学文学院教授を経て、高野山(こうやさん)大学教授、同文学部長、同学長、密教文化研究所長、日本学術会議会員などを歴任した。紫綬(しじゅ)褒章、勲三等旭日中綬(きょくじつちゅうじゅ)章などを受章。インド法制史の権威で、『インド文献史』6冊の訳注など著書約30冊がある。

宮坂宥勝 2016年9月16日]

『M・ヴィンテルニッツ著、中野義照訳『インド文献史』全6巻(1964~1978・日本印度学会)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「中野義照」の解説

中野義照 なかの-ぎしょう

1891-1977 大正-昭和時代の僧,仏教学者。
明治24年10月5日生まれ。真言宗。11歳で得度する。高楠(たかくす)順次郎にインド哲学をまなぶ。昭和4年高野山大教授となり,のち北京大教授。27年高野山大学長。高野山真言宗宿老。大僧正。昭和52年1月31日死去。85歳。愛媛県出身。東京帝大卒。旧姓白石著作に「密教の倫理観」「インド法の研究」など。

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