井上友一(読み)イノウエ トモイチ

20世紀日本人名事典 「井上友一」の解説

井上 友一
イノウエ トモイチ

明治・大正期の内務官僚 東京府知事。



生年
明治4年4月10日(1871年)

没年
大正8(1919)年6月12日

出生地
加賀国金沢(石川県金沢市)

別名
号=明府

学歴〔年〕
帝大法科大学(現・東大法学部)〔明治26年〕卒

学位〔年〕
法学博士〔明治42年〕

経歴
明治26年内務省に入省。県治局、地方局、内務書記官を経て、30〜41年府県課長、33年欧米出張、34年行政裁判所評定官兼務。日露戦争後は地方改民運動を推進、社会慈善事業育成に尽力。41年神社局長、大正3年明治神宮造営局長、4年東京府知事となった。7年の米騒動時には公設廉売市場、簡易食堂を開設、経済保護事業の先駆となった。著書に「都市行政及び法制」「救済制度要義」がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

新訂 政治家人名事典 明治~昭和 「井上友一」の解説

井上 友一
イノウエ トモイチ


肩書
東京府知事

別名
号=明府

生年月日
明治4年4月10日

出生地
加賀国金沢(石川県金沢市)

学歴
帝大法科大学(現・東大法学部)〔明治26年〕卒

学位
法学博士〔明治42年〕

経歴
明治26年内務省に入省。県治局、地方局、内務書記官を経て、30〜41年府県課長、33年欧米出張、34年行政裁判所評定官兼務。日露戦争後は地方改民運動を推進、社会慈善事業育成に尽力。41年神社局長、大正3年明治神宮造営局長、4年東京府知事となった。7年の米騒動時には公設廉売市場、簡易食堂を開設、経済保護事業の先駆となった。著書に「都市行政及び法制」「救済制度要義」がある。

没年月日
大正8年6月12日

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改訂新版 世界大百科事典 「井上友一」の意味・わかりやすい解説

井上友一 (いのうえともいち)
生没年:1871-1919(明治4-大正8)

明治・大正期の内務官僚。法学博士。金沢藩士の家に生まれ,四高,東京帝大法科卒業後内務省に入る。主に県治局,地方局に勤務し地方行政に取り組む。1900年公私救済事業万国会議に出席のためにパリに出張し,各地の救済事業を視察した。06年内務書記官,08年神社局長となる。日露戦争後は内務省による地方諸団体の指導監督と町村財政強化を目指した地方改良運動を推進し,改良事業講習会などを通じ町村の中堅人物育成にも努めた。これらは,その後の日本社会事業成立の起因となった。東京府知事在職中に病死
執筆者:

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「井上友一」の意味・わかりやすい解説

井上友一
いのうえともいち
(1871―1919)

救済・社会事業行政に貢献した内務官僚。法学博士。石川県金沢市に生まれる。東京大学法科卒業後、内務省に入り、主として地方行政を担当。1900年(明治33)にパリで開催された万国公私救済事業会議に出席、各国の救済事業を視察した。地方改良の諸事業、感化救済事業講習会の開催など、社会事業行政への内務省における推進役として働いた。神社局長などを経て、1915年(大正4)に東京府知事となった。当時の社会問題の激化、1917年の風水害、とくに1918年の米騒動にあたっては公設市場、簡易食堂、日用品の廉売など経済保護事業を促進した。開明的な官僚であったが、公的救助義務主義に終始反対する立場をとった。主著『救済制度要義』は名著として知られる。

[小倉襄二]

『『戦前期社会事業基本文献集19 救済制度要義』(1995・日本図書センター)』


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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「井上友一」の解説

井上友一 いのうえ-ともかず

1871-1919 明治-大正時代の官僚。
明治4年4月10日生まれ。26年内務省にはいり,地方改良運動と感化救済事業を推進。大正4年東京府知事となり,7年の米騒動の際,公設廉売市場や簡易食堂を開設した。大正8年6月12日死去。49歳。加賀(石川県)出身。帝国大学卒。名は「ともいち」ともよむ。著作に「救済制度要義」「自治要義」。

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367日誕生日大事典 「井上友一」の解説

井上 友一 (いのうえ ともいち)

生年月日:1871年4月10日
明治時代;大正時代の金沢藩士;官吏。神社局長
1919年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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