人の噂も七十五日(読み)ヒトノウワサモシチジュウゴニチ

デジタル大辞泉 「人の噂も七十五日」の意味・読み・例文・類語

ひとうわさ七十五日しちじゅうごにち

世間うわさは長く続かず、しばらくすれば忘れられるものである。

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精選版 日本国語大辞典 「人の噂も七十五日」の意味・読み・例文・類語

ひと【人】 の 噂(うわさ)も七十五日(しちじゅうごにち)

  1. 世間がいろいろと噂をするのも一時のことで、やがて世間は忘れてしまう。人の上は百日。〔譬喩尽(1786)〕

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ことわざを知る辞典 「人の噂も七十五日」の解説

人の噂も七十五日

世間が盛んに噂するのも一時のことで、二、三カ月もすればほとんど忘れられ、話題にしなくなる。

[使用例] 十分こッちに理はあるけれど、じっと我慢をしてましたうち、人の風評うわさも七十五日。こッちで念を入れて勤めるうちには、段々新しい得意客なじみもでき、古い客人もいつとなく、呼聘よんでくれるようになりましたが[坪内逍遙当世書生気質|1885~86]

[使用例] 「あんなのデマだよ、世間の奴らが面白づくに、はんかくさい噂ふりまくで……あんたも苦労だべ……なアに、人の噂も七十五日っつうでね、あんまり気にせんでねえ……」「岡本さん……あの話……主人と三千代さんとのこと、本当にただの噂だと思ってくださいます?」[平岩弓枝旅路|1967]

[解説] 口さがない世間の噂は、虚実が入り交じり、人をおとしめるものもありますが、感情的になって反論すると、かえって収拾がつかなくなることがあります。しかし、そんな風評も七十五日ほどと思えば、辛抱して、おさまるのを待てばよい、ということにもなるでしょう。
 「七十五日」は、「初物七十五日」にも登場します。どちらもきっちり七十五日ということではなく、やや漠然と中期的な区切りを示すものでしょう。たしかに、二カ月半もすれば季節が変わり、世間の関心もさめて、冷静に事の真相を見きわめてくれる人や同情を寄せてくれる人も出てくるものです。ちなみに、端数半月は、かつて月を見て暮らしていた人々にとっては、ついたちから満月まで、あるいは満月から晦日みそかまでで、案外イメージしやすかったのではないでしょうか。

英語〕A wonder lasts but nine days.(驚きが続くのも九日だけ)

朝鮮남의 말도 석 달(人の噂も三カ月)

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