生還(読み)セイカン

デジタル大辞泉 「生還」の意味・読み・例文・類語

せい‐かん〔‐クワン〕【生還】

[名](スル)
危険な状態をきりぬけて生きて帰ること。「戦場から生還する」
野球で、走者本塁に帰って得点すること。ホームイン。「二塁から走者が生還する」
[補説]書名別項。→生還

せいかん【生還】[書名]

石原慎太郎中編小説、および同作を表題作とする小説集。作品は昭和62年(1987)、雑誌新潮」8月号に発表がんを宣告された働き盛りの男が未知の治療法に賭け生還を果たし、その先に見たものを描く。第16回平林たい子文学賞を受賞。作品集は昭和63年(1988)に刊行

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精選版 日本国語大辞典 「生還」の意味・読み・例文・類語

せい‐かん‥クヮン【生還】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 生きて戻ってくること。生命を失うことなくかえること。
    1. [初出の実例]「想汝生還期未卜、秋風垂実定何時」(出典:旱霖集(1422)一・高麗人)
    2. 「戦死せずして空く本国に生還する者は国事に死せざるの罸として」(出典:経国美談(1883‐84)〈矢野龍渓〉後)
    3. [その他の文献]〔杜甫‐述懐詩〕
  3. 野球で、走者が本塁にかえって得点すること。
    1. [初出の実例]「生(いき)たとか、生還(セイクヮン)したとか云ふのは」(出典:新式ベースボール術(1898)〈高橋雄次郎〉六)

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普及版 字通 「生還」の読み・字形・画数・意味

【生還】せいかん(くわん)

生きて帰る。〔後漢書、班超伝〕(班昭上書)故に敢て觸死(しよくし)して、超の爲に哀を求め、超の餘年を(もと)め、一たび生して復(ま)た闕(けつてい)(皇宮)を見るを得しめよ。國をして、永く勞の慮無く、西域倉卒(さうそつ)の憂へ無(な)からしめん。

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