今小路西遺跡(読み)いまこうじにしいせき

日本歴史地名大系 「今小路西遺跡」の解説

今小路西遺跡
いまこうじにしいせき

[現在地名]鎌倉市御成町・扇ガ谷一丁目・由比ガ浜一丁目

JR鎌倉駅の西側一帯の東西約三〇〇メートル、南北約一キロメートルを範囲とする遺跡で、そのほとんどは中世の都市遺跡であるが、中世遺構群のさらに下層には奈良・平安時代の遺構群も存在している。

これまでに実施された発掘調査のうち、代表的なものとしては鎌倉市立御成おなり小学校内の事例がある。この調査地点は、JR鎌倉駅の南西約七〇〇メートルにあたり、鎌倉市役所の南側に隣接している。敷地の東側には市街地の西側を南北に走る主要街路、今小路がある。

発掘調査は校舎改築にともなって昭和五九年(一九八四)から平成三年(一九九一)にかけて断続的に五次にわたり、約九〇〇〇平方メートルという大規模な調査として実施された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「今小路西遺跡」の意味・わかりやすい解説

今小路西遺跡
いまこうじにしいせき

神奈川県鎌倉市にある鎌倉時代の遺跡。御成小学校遺跡とも呼ばれる。御成小学校の改築に伴う事前調査として 1984年から調査され,きわめて良好な状態で上流武士の居宅をはじめとする当時の生活の実態を伝える遺構と遺物が出土している。特に輸入陶磁を含む陶磁器木器木製品などが多い。文字資料が語ることのできない生活の様子を伝える遺跡として重要な意味をもち,保存を要望する意見も多い。

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