今戸人形(読み)イマドニンギョウ

デジタル大辞泉 「今戸人形」の意味・読み・例文・類語

いまど‐にんぎょう〔‐ニンギヤウ〕【今戸人形】

今戸焼人形キツネタヌキ女郎などをかたどった小形の人形。

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精選版 日本国語大辞典 「今戸人形」の意味・読み・例文・類語

いまど‐にんぎょう‥ニンギャウ【今戸人形】

  1. 〘 名詞 〙 今戸焼の人形。富士見西行、おいらん、すもう、五重塔猟師、狸の腹鼓、狐、猫、福助など、素朴な味があった。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「今戸人形」の意味・わかりやすい解説

今戸人形
いまどにんぎょう

東京都台東(たいとう)区今戸でつくられる人形。江戸初期、江戸の町づくりに必要な瓦(かわら)焼きのかたわら製作された。京都の伏見(ふしみ)人形の影響を受け、独自の味を生かして発達した。群青(ぐんじょう)と朱丹(しゅたん)を主にした彩色で、小形物が多い。安価で洒脱(しゃだつ)な江戸っ子好みの特色をもつ点が広く親しまれた。旧城主江戸氏の遺臣たちが浅草今戸の地に土着し、良質の粘土を利用した瓦や土器製作を生業としたのが今戸焼の始まりともいわれる。人形の種類は幕末には100を超えた。花魁(おいらん)、狐(きつね)などの作品が知られ、現在もつくられている。

[斎藤良輔]


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デジタル大辞泉プラス 「今戸人形」の解説

今戸人形

東京の今戸(現在の台東区)で生産されていた郷土玩具。今戸焼の土人形雛人形撫牛丸〆猫(まるしめねこ)などのモチーフが知られる。太平洋戦争中に途絶戦後、愛好家が再現に取り組み、明治時代に土中に埋められていた型などを利用した人形づくりが続けられている。

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