コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

今戸心中 イマドシンジュウ

4件 の用語解説(今戸心中の意味・用語解説を検索)

デジタル大辞泉の解説

いまどしんじゅう〔いまどシンヂユウ〕【今戸心中】

広津柳浪(ひろつりゅうろう)の小説。明治29年(1896)発表。愛人と別れた遊女が、嫌いぬいた男と今戸河岸で心中するまでの、女心の機微を描く。

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版の解説

いまどしんじゅう【今戸心中】

広津柳浪短編小説。1896年(明治29)《文芸俱楽部》に発表。吉原の娼妓吉里は,余儀なく情人と別れた夜,それまでふり抜いていた善吉の実意にほだされて結ばれる。しかしたちまち窮迫していった2人は,今戸の河岸に投身自殺してしまう。遊郭の女の孤独感や空虚感,衝動的・自棄的な心理の機微が,当時の吉原遊郭の写実的な描写を背景に,生彩を放って描かれている。三面記事的な小事件を,環境と心理の深い諦視によって描き出して,明治20年代文学の写実の達成と目される。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

大辞林 第三版の解説

いまどしんじゅう【今戸心中】

小説。広津柳浪作。1896年(明治29)「文芸俱楽部」発表。情人と別れた娼妓吉里の心中にいたるまでを、遊里の風俗描写、人情の機微とともに描いたもの。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

今戸心中
いまどしんじゅう

広津柳浪(りゅうろう)の短編小説。1896年(明治29)7月、『文芸倶楽部(くらぶ)』に発表、のち「柳浪叢書(そうしょ)」前編(1909)所収。1895年の深刻(悲惨)小説から一転、96年柳浪は『河内屋(かわちや)』『信濃屋(しなのや)』『浅瀬の波』などの心中物を多く発表した。なかでも遊里に生きる娼妓(しょうぎ)吉里(よしざと)の心中の動機を主題とした『今戸心中』は傑作といわれる。吉里の情人で好男子の平田、店を手放し、妻子と別れてまでも吉里に通いつめる古着屋美濃屋(みのや)善吉の実直さ、そしてその貞操と同情のはざまにあやしく揺れ動く吉里の女心は、遊廓(ゆうかく)における人情の機微に直接触れていて、また吉原(よしわら)界隈(かいわい)の風俗描写の巧みさと相まって、みごとな一場を結んでいる。[尾形国治]
『『明治文学全集19 広津柳浪集』(1965・筑摩書房)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

今戸心中の関連キーワード広津柳浪短編小説文芸倶楽部掌編小説深刻小説中編小説あめりか物語黒蜥蜴野田高梧広津桃子

今日のキーワード

トランスアジア航空

台湾・台北市に本拠を置く航空会社。中国語名は復興航空。1951年、台湾初の民間航空会社として設立。83年に台湾の国産実業グループに経営移管され、組織改編を実施した。92年に国際チャーター便の運航を始め...

続きを読む

コトバンク for iPhone