代価弁済(読み)だいかべんさい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

抵当不動産について所有権または地上権を買い受けた(第三取得者)が,抵当権者の請求に応じて,買い受け代金をこれに支払って,自分のために抵当権を消滅させること(民法378)。抵当権が実行されると抵当不動産の第三取得者の地位は覆滅されるので,民法は第三取得者を保護するため,滌除(てきじょ。2003廃止)とともにこの制度をもうけた。これによって第三取得者は代金債務を免れ,債務者は第三取得者の弁済の範囲で債務を免れる。売買代金が被担保債権額に満たないときは,抵当権者はその残額について,なお債権を有することとなる。(→抵当権消滅請求

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デジタル大辞泉の解説

抵当不動産の所有権またはその上の地上権を買った者が、抵当権者の請求に応じて買代金を抵当権者に支払い、抵当権を消滅させること。

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世界大百科事典 第2版の解説

抵当不動産につき所有権または地上権を買い受けた者(第三取得者)が,抵当権者の請求に応じてその買受代金を抵当権者に支払うことにより,自己に対する抵当権の負担を免れる制度(民法377条)。抵当権者の請求によることなく,第三取得者が一定の金額を支払うことにより,抵当権を消滅させる滌除(てきじよ)とは異なる。代価弁済により,買は売主に対する代金債務を弁済すると同時に,抵当不動産が競売されてみずからの買い受けた権利を失う危険からも解放される。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

抵当不動産を買入れした者が、抵当権者の請求に応じて、その代金を抵当権者に支払うことによって、自己に課せられる抵当権の負担を免れること。たとえば、甲の乙に対する債権の担保のために乙所有の不動産に抵当権が設定されている場合で、その不動産を丙が乙から買ったときに、甲が丙に対して売買代金を自分に支払うよう請求し、その請求に応じて丙が甲に代金を支払うと、甲の抵当権は丙のために消滅する(民法378条)。すなわち、甲は自分が抵当権者であることを丙に対して主張できなくなる。これを代価弁済という。代金額が甲の債権額に足りない場合でも甲の抵当権は消滅する点に特色がある。

[高橋康之・野澤正充]

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 抵当不動産を買い受けた者が、抵当権者の請求に応じて代金を支払い、自己に課せられる抵当権の負担を免れること。

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