滌除(読み)テキジョ

  • ×滌除
  • てきじょ ‥ヂョ
  • てきじょ〔ヂヨ〕

世界大百科事典 第2版の解説

抵当不動産の所有権,地上権または永小作権を取得した第三者が,みずから適宜に定めた不動産の評価額を抵当権者に提供して,一方的にその抵当権を消滅させる制度(民法378~386条)。たとえば,Aが100万円の債権を担保するためにB所有の不動産に対する抵当権を取得し,その後その不動産の所有権がBからCに譲渡されたような場合,Cはその不動産の自己評価額(たとえば60万円)をAに提供することによってAの抵当権を消滅させることができる。

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大辞林 第三版の解説

洗いのぞくこと。
抵当不動産についての権利を取得した第三者が、抵当権者に一定の金額を支払いまたは供託し、その抵当権を消滅させること。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

旧民法において採用されていた抵当権に関する制度。当制度は、抵当権のついた不動産について、所有権・地上権・永小作権を取得した第三者が、自ら妥当と評価した金額を抵当権者に支払いあるいは供託して、その抵当権を消滅させるというものであった。しかし、抵当権者に不利益な制度であったため、2003年(平成15)の民法改正により廃止され、かわって抵当権消滅請求制度が採用された。[高橋康之・野澤正充]

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙
① 洗いのぞくこと。洗いすすぐこと。
※家伝(760頃)上「気滌除、犲狼竄伏、人人喜躍、皆称万歳」 〔老子‐一〇〕
② 抵当となっている不動産の所有権・地上権・永小作権などを得た第三者が、抵当権者に一定の金額を支払いまたは供託して、その抵当権を消滅させること。
※民法(明治二九年)(1896)三八三条「第三取得者が抵当権を滌除せんと欲するときは」

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