代位弁済(読み)だいいべんさい(英語表記)surrogierte Erfüllung

  • だいいべんさい ダイヰ‥
  • だいいべんさい〔ダイヰ〕
  • 代位弁済 surrogation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

第三または共同して債務を負う者 (保証人,連帯債務者など) が弁済した場合に,債権者の所有していた債権およびこれに伴う担保権保証債務などが求償権の範囲内で弁済者に移転することをいう。弁済者の償権を確実にするために認められた制度である。弁済するについて正当な利益を有する者 (物上保証人,担保財産の第3取得者,保証人,連帯債務者など) は弁済によって当然に代位を生じる (法定代位民法 500) が,その他の第三者は弁済と同時に債権者の承諾を得て代位することができる (任意代位,499条) 。なお,法定代位をなしうる者相互間の関係,債権者の担保保存義務などについては詳細な規定が設けられている (501~504条) 。

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世界大百科事典 第2版の解説

たとえば,保証人が債務者に代わって弁済したような場合には,保証人は債務者に対して弁済のため支出した費用などの償還を求めることができる。この求償権の実現を確実にするため,弁済によって,債権者が債務者に対して有するいっさいの権利が,保証人に移転するものとされている。これを,弁済による代位,または,代位弁済という(民法499条以下)。 要するに,債務者以外の第三者が弁済するときは,第三者に債務者へ贈与する意思のないかぎり,第三者は債務者に対して求償権を取得し,これを担保するために,債権者の権利が第三者に移転するわけである。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

第三者または共同債務者(たとえば保証人や連帯債務者など)の1人が、債務者または他の共同債務者にかわって弁済をなす場合には、これらの者に対して求償権を取得することが多い。この求償権の効力を確保するために、民法は、債権者の有した権利およびこれに従たる権利(担保権など)が弁済者に移転するものとした(499条以下)。これを代位弁済、弁済者の代位、または弁済による代位という。たとえば、丙が乙の債権者甲に弁済することにより、甲の債権、担保権(たとえば抵当権や質権)などが丙に移転するなど。代位弁済には法定代位と任意代位とがある。弁済するについて正当な利益を有する者(物上保証人とか抵当不動産の第三取得者など)は、弁済によって当然債権者に代位する(500条)。これが法定代位である。その他の者は債権者の承諾を得て代位することができる(499条)。これが任意代位である。

[淡路剛久]

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 他人の債務を弁済した者が、その弁済により、債務者に求償することができる範囲内で債権者の地位を承継すること。弁済による代位。

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