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低ナトリウム血症 ていナトリウムけっしょうhyponatremia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

低ナトリウム血症
ていナトリウムけっしょう
hyponatremia

血清中のナトリウム濃度が正常値 (130mEq/l) 以下になった状態。次のような場合にみられる。 (1) 体内総ナトリウム量が増加または正常で,水の過剰を伴っている場合 ネフローゼ症候群肝硬変心不全など。 (2) 総ナトリウム量が欠乏し,相対的に水の過剰がある場合 体液喪失の際の低張液の輸液,心腎疾患時の必要以上の食塩制限,アジソン病嘔吐,下痢,発汗など。症状は低血圧,意識障害,全身倦怠感,筋けいれん,食欲不振,吐き気,嘔吐などである。治療は,(1) の場合は水分を制限し,必要ならば利尿剤を用いる。 (2) の場合はナトリウムを補給する。

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デジタル大辞泉の解説

ていナトリウム‐けっしょう〔‐ケツシヤウ〕【低ナトリウム血症】

血液中のナトリウム濃度が正常値を超えて低下した状態。下痢・嘔吐・発汗過剰、あるいは慢性腎不全などの腎疾患で水分とともにナトリウムが失われた後、水分だけ補給した場合などに起こる。血漿浸透圧が低下し、悪化すると脳浮腫をきたし、嘔吐・頭痛・痙攣・昏睡などを起こすことがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

低ナトリウム血症
ていなとりうむけっしょう

血液中のナトリウム濃度が低下している状態。具体的には血清ナトリウムイオン濃度が1リットル当り135ミリグラム当量以下の場合をさす。ナトリウムそのものが失われるナトリウム欠乏による場合のほか、体内のナトリウムの総量に比べて水分が過剰となる場合におこり、水分の過剰摂取や抗利尿ホルモン(ADH:antidiuretic hormone)分泌異常症候群などが原因となる。低ナトリウム血症が急におこると血清浸透圧が低下するため、圧を一定に保とうとして水分が血液から細胞内に流れ込み、細胞内浮腫(ふしゅ)が生じる。これが脳内でおこると脳浮腫から脳症を生じ、けいれんのほか意識レベルの低下、さらには呼吸抑制などの症状を伴う。頭痛や吐き気・嘔吐(おうと)、食欲不振、また筋力低下などの症状のほか、重症になると人格変化や傾眠傾向あるいは昏迷(こんめい)および錯乱、さらに昏睡から死に至る場合もある。症状の程度は、血清ナトリウムイオン濃度の値や低ナトリウム血症が緩徐に進行するものか、また急激なものかによっても左右される。
 治療はナトリウム摂取や水分制限などが考えられるが、急激なナトリウム補正は橋中心部の脱髄(だつずい)(浸透圧性脱髄症候群)を引き起こすこともあるので注意が必要である。[編集部]

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