大阪市住吉区、住吉大社の6月14日(もと陰暦5月28日)の神田(みとしろ)の田植。御田(おんだ)ともいう。国の重要無形民俗文化財。『住吉大神宮神事次第』によると、鎌倉時代の末ごろの同社の御田植には、呪師(じゅし)、猿楽(さるがく)、田楽(でんがく)の諸座が参勤し、大にぎわいをしていた。呪師は京都の法勝(ほっしょう)寺、尊勝(そんしょう)寺の座、猿楽は丹波(たんば)系三座、田楽は和泉(いずみ)の座であったようで、いずれも神宮寺(じんぐうじ)のお抱えであった。このころから田植の実際は、替植女(かえうえめ)によっていた。現在の御田植には、呪師、猿楽、田楽の姿はない。いまも着飾った植女のほかに、実際に早苗(さなえ)を植える替植女が出るが、田中に設けた仮舞台で巫女(みこ)の八乙女(やおとめ)舞、田舞(たまい)、みとしろ舞の楽舞が演じられる。この田舞というのは、明治の初めごろに奈良・春日(かすが)大社の田遊(たあそび)に制作されたものの移入である。みとしろ舞というのは、大阪新町芸妓(げいぎ)による御稔女(みとしめ)の舞である。中世には華麗な遊興でもあった田植のおもかげをよく伝えている。
[新井恒易]
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