なん‐でも【何でも】
[1] 〘
連語〙 事物・
事態を選択しないさま。どのようなものでも。いかなることでも。
※茶屋諸分調方記(1693)一二「いっそ知らぬ顔していればよかんめるに、なんでも知ったがほするゆへ、
てんと
あいそがつきる」
[2] 〘副〙
① 事態の
いかんにかかわらず、自分の
意志・希望を通そうとするさま。どんなことがあっても。是非とも。何とかして。とにかく。
※虎明本狂言・杭か人か(室町末‐近世初)「なんでもおも
ひきってつかうぞ、ぐっさり」
② あいまいな
記憶や
他人から聞いた話など、
判断の不確かなさま。また、そのような場合に発することば。たしか。聞くところでは。
※
滑稽本・
東海道中膝栗毛(1802‐09)五「いかさまなあ、なんでも棚からぶらさがったよふなうちであった」
あん‐でも【何でも】
〘副〙
① (「なんでも(何━)」の変化した語) どんな
物事でも。
※滑稽本・
浮世風呂(1809‐13)前「濁酒だアの、居びたり餠だアの、
あんでもハア、三日正月で祝
(いはひ)つけヱ」
※
青春(1905‐06)〈
小栗風葉〉秋「あんでも嬉しい事があるだっぺい」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「何でも」の意味・読み・例文・類語
なん‐でも【何でも】
《代名詞「なに」に副助詞「でも」が付いた「なにでも」の音変化》
[副]
1 よくはわからないが。どうやら。「何でも近く結婚するらしい」
2 どうしても。ぜひ。「何が何でもやりぬこう」
「あれは世間に重宝する三光とやらいふ鳥であらう。―刺いてくれう」〈続狂言記・鶯〉
[連語]どういうものでも。どういうことでも。「生活用品なら何でもある」「頼まれたことは何でもする」
[類語]
なんなり
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