侍郎(読み)ジロウ

デジタル大辞泉 「侍郎」の意味・読み・例文・類語

じ‐ろう〔‐ラウ〕【侍郎】

古代中国の官名代には宮門守衛をつかさどる職。代では中書省門下省長官。その後は、六部次官の称。

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精選版 日本国語大辞典 「侍郎」の意味・読み・例文・類語

じ‐ろう ‥ラウ【侍郎】

〘名〙
① 中国の官職の名。秦・漢では宮門の守衛をつかさどる職。唐代には門下省・中書省の次官級の者を呼ぶ名称となった。
今昔(1120頃か)九「貞観の中に、車駕、三成宮に在て此を聞て、即ち中書侍郎岑文本に付て其の事を問ふ」 〔史記‐滑稽伝・東方朔〕
少輔唐名
田氏家集(892頃)中・奉答視草両児詩「一種諷傷珠数串、侍郎留秘後児分

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普及版 字通 「侍郎」の読み・字形・画数・意味

【侍郎】じろう

郎中

字通「侍」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の侍郎の言及

【六部】より

…魏・晋以後,中央行政機関となってきた尚書省は,5曹ないし6曹の分曹をもち,それらの曹名にも変遷があったが,唐代にいたって吏,戸,礼,兵,刑,工の六部とした。《周礼(しゆらい)》の天,地,春,夏,秋,冬の六官に淵源をもつ各部の長官を尚書,次官を侍郎といい,これら六部をおのおの四司に分け,各司に郎中,員外郎,主事などの官を置いた。六部の序列は,吏,戸,礼,兵,刑,工の順とみられやすいが,実は吏,兵,戸,刑,礼,工の順なのである。…

※「侍郎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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