儘(読み)ママ

デジタル大辞泉 「儘」の意味・読み・例文・類語

まま【×儘/▽随/▽任】

《「まにま」の音変化》多く連体修飾語を受けて形式名詞的に用いられる。
1 その状態に変化のないこと。それと同じ状態。「昔の―」「現状の―」「立った―の姿勢」
2 (多く「ままになる」の形で用いる)思い通りの状態。自由。「意の―になる」「こう物価高だと買物も―にならない」
3 成り行きにまかせること。古くは「…ともままよ」「…とままよ」などの形で用いられることが多い。「成すが―」
「ナンデアロウトモ―ヨ」〈天草本伊曽保・狼と羊の譬〉
4 (ふつう文字のかたわらに「ママ」と書く)論文・写本・校正などで、引用した原文・底本のとおりであることを示す語。→い(意)のまま →ままならぬ →ままに →ままよ
[下接語]有りの儘・思いの儘・思う儘・着の身着の儘・気儘・心の儘・この儘・自儘・その儘・身儘・我が儘

まんま【×儘】

「まま」の撥音添加。「散らかした儘出かける」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「儘」の意味・読み・例文・類語

まんま【儘】

  1. 〘 名詞 〙 「まま(儘)」の変化した語。
    1. [初出の実例]「気のもめる日は朝めしのまんま也」(出典:雑俳・柳多留‐三(1768))
    2. 「松を座敷へ入れたまんま雨戸を閉(た)てて」(出典:三四郎(1908)〈夏目漱石〉七)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「儘」の読み・字形・画数・意味

儘
16画

[字音] ジン
[字訓] みな・きわまる・まま

[字形] 形声
声符は盡(尽)(じん)。盡と声義同じ。また「まま」、「まかす」の意があり、「儘教」は「さもあらばあれ」とよむ。その語は「儘見」「任教」のようにもいう。〔観智院本名義抄〕には、「(ナニカハスルサモアラバアレ)」の語をあげている。

[訓義]
1. みな。
2. きわまる。
3. まま、さもあらばあれ。

[語系]
儘dzien、任njimは声近く、それで「任教」をまた「儘教」という。

[熟語]
儘意▶・儘看▶・儘管▶・儘教▶・儘日▶・儘収▶・儘心▶・儘数▶・儘先▶・儘着▶・儘力▶

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報