(読み)ママ

デジタル大辞泉 「儘」の意味・読み・例文・類語

まま【×儘/随/任】

《「まにま」の音変化》多く連体修飾語を受けて形式名詞的に用いられる。
その状態に変化のないこと。それと同じ状態。「昔の―」「現状の―」「立った―の姿勢
(多く「ままになる」の形で用いる)思い通りの状態。自由。「意の―になる」「こう物価高だと買物も―にならない」
成り行きにまかせること。古くは「…ともままよ」「…とままよ」などの形で用いられることが多い。「成すが―」
「ナンデアロウトモ―ヨ」〈天草本伊曽保・狼と羊の譬〉
(ふつう文字のかたわらに「ママ」と書く)論文写本校正などで、引用した原文・底本のとおりであることを示す語。→い(意)のままままならぬままにままよ
[下接語]有りの儘思いの儘思う儘着の身着の儘気儘・心の儘・この儘自儘その儘身儘我が儘

まんま【×儘】

まま」の撥音添加。「散らかした出かける」

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精選版 日本国語大辞典 「儘」の意味・読み・例文・類語

まんま【儘】

  1. 〘 名詞 〙 「まま(儘)」の変化した語。
    1. [初出の実例]「気のもめる日は朝めしのまんま也」(出典:雑俳・柳多留‐三(1768))
    2. 「松を座敷へ入れたまんま雨戸を閉(た)てて」(出典三四郎(1908)〈夏目漱石〉七)

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普及版 字通 「儘」の読み・字形・画数・意味


16画

[字音] ジン
[字訓] みな・きわまる・まま

[字形] 形声
声符は盡(尽)(じん)。盡と声義同じ。また「まま」、「まかす」の意があり、「儘教」は「さもあらばあれ」とよむ。その語は「儘見」「任教」のようにもいう。〔観智院本名義抄〕には、「(ナニカハスルサモアラバアレ)」の語をあげている。

[訓義]
1. みな。
2. きわまる。
3. まま、さもあらばあれ。

[語系]
儘dzien、任njimは声近く、それで「任教」をまた「儘教」という。

[熟語]
儘意儘看儘管・儘教儘日儘収儘心儘数儘先儘着儘力

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