日本大百科全書(ニッポニカ) 「光物性」の意味・わかりやすい解説
光物性
ひかりぶっせい
optical physics
電磁波である光と物質との相互作用を研究する物理学の学問分野。古来、光をレンズやプリズムに通すことや鏡に反射させることなどにより、光と物質の性質が研究されてきた。とくに光の波長による屈折率の変化などの分散関係の研究が発達している。1960年ころ、量子力学による光および物質の性質への理解が進み、かつ、レーザーなどの強力な光源が登場したことにより、第二高調波のような非線形な現象が多く発見された。そのなかでも、光と電場による電気光学効果、光と磁場による磁気光学効果などの研究が大きな成果をあげている。最近はテラヘルツ(1THz=1012Hz)領域での光物性研究が盛んである。
[山本将史 2022年7月21日]