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高温物体の輝度と標準ランプの輝度とを比較して,その物体の温度を測定する温度計.輝度の比較には高温物体の像を標準ランプの上につくり,
(1)標準ランプの輝度を加減するか,
(2)高温物体からの光を適度に弱めるかして,
両者の強度を一致させる.精度は一般に±5 K.光電子増倍管を用いるものでは±0.01 K である.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…18世紀に入ると,G.D.ファーレンハイト,A.セルシウスらによって温度目盛の基準化が進められ,バイメタルを利用した温度計も考案された。19世紀の物理学の進展は,温度の概念に熱力学的および統計力学的な基盤を与えるとともに,電磁気現象や熱放射現象を利用する温度計,すなわち熱電対を利用した熱電温度計,金属や半導体の電気抵抗が温度によって変わることを利用した抵抗温度計,物体からの放射エネルギーの量を測定する放射温度計,輝度を標準の電球と比較して温度を測る光高温計などの発明をもたらし,また,温度測定の統一的な基準となる熱力学温度の単位の構想や,気体液化による低温の利用,電流の熱作用による高温の発生などを可能にした。これらの傾向は,産業技術の展開と表裏の関係をなし,一方で,産業用温度計の開発,汎用(はんよう)化を促し,他方で,極低温や超高温の分野における研究と利用,ひいてはこれらの極端な温度を測定する技術への多彩な挑戦を誘い出して,今日に及んでいる。…
…すなわち抵抗温度計では,白金線で素子をつくったものが1000℃程度まで,熱電温度計では白金線や各種の白金ロジウム合金線の組合せが1500ないし1700℃程度,イリジウム・ロジウム系のものが2000℃程度,タングステン・レニウム系のものが2400℃程度まで利用できる。一方,熱放射を利用する温度計は,部品を直接に高温にさらす必要がないから,高温計として利用しやすく,今世紀の初めに実用化された光高温計(可視の特定の狭い波長域の放射,例えば波長0.65μm付近の赤色光の明るさを肉眼で比較して,発光体の見かけの温度を求めるもの)が今も広く使用されるほか,光電管や各種の熱放射検出器を用いる放射温度計が近年著しく普及した。ただし,こうして得られる見かけの温度から真の温度を算出する際に,不確実さが伴いがちである。…
※「光高温計」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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