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単色光 たんしょくこうmonochromatic light

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

単色光
たんしょくこう
monochromatic light

カドミウム原子線など原子や分子の発生する線スペクトルや,レーザー光などのように波長が一定の光。任意の波長の単色光をつくるには,連続光または原子から出る線スペクトル分光計に通して取出すか,干渉フィルタを通して取出せばよい。後者では一般に単色性 (波長の均一性) はあまりよくない。エネルギーの均一な粒子線を単色であるということがある。

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デジタル大辞泉の解説

たんしょく‐こう〔‐クワウ〕【単色光】

波長が単一の光。スペクトルで分けたとき、それ以上分解できない光。

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百科事典マイペディアの解説

単色光【たんしょくこう】

特定の波長(単一の色)だけで構成されている光。実際にはある程度の波長幅をもつ。通常,原子または分子の発する線スペクトルは,ほぼ純粋な単色光とみなしてよい。

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世界大百科事典 第2版の解説

たんしょくこう【単色光 monochromatic light】

単一の周波数からなる電磁波。可視光についてのみいう場合もある。現実には完全な単色光は実在せず,周波数にある程度の幅をもっている。なぜなら無限に続く電磁振動はありえず,その寿命をτとすると,電磁波のスペクトルは⊿ν≌1/2πτ程度の周波数の幅をもつからである。回路によって単一周波数の電波を発生させようとしても,同時にいろいろな周波数の雑音電波の発生は避けられない。共鳴器などを用いてこれを除去するにしても損失のない共鳴器はつくれないから,そのQ値も有限であり,ν/Q(νは共鳴の中心周波数)程度の幅の中に入る雑音エネルギーは除去できない。

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大辞林 第三版の解説

たんしょくこう【単色光】

一定の波長の光。スペクトルに分解できないもの。ナトリウムなどの輝線スペクトルがその例。 ↔ 複色光

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

単色光
たんしょくこう

単一の波長、あるいは振動数だけをもった光。普通はその周りに多少の広がりをもった光をさす場合が多い。単色性と位相とは関連しているので、完全な単色の場合には、波の位相まで決めることができる。位相関係のそろった光をコヒーレント光という。
 以前には単色光として用いられた光、たとえば水銀の緑線(e線。波長546.1ナノメートル)でも、同位元素や核モーメントの影響で広がっているので単色ではない。そのため198Hg(水銀のアイソトープの一つ)だけの水銀灯が用いられた。レーザー光ができてからは、単色光が簡単に得られるようになった。とくに単一モード連続発振レーザーでは、ほとんど完全な単色光が得られる。光ファイバー通信では、単色光の位相選択による多重通信やデジタル・コヒーレント通信も可能になった。
 自由な原子や分子から放射される光は、それらの不連続なエネルギー準位間の遷移によるものなので、多種類の単色光の集まりといえる。しかし、エネルギー準位には自発放射による寿命があるので、量子力学的な不確定性原理によるエネルギーの広がりをもっている。そのため、スペクトル線は自然幅とよばれるある幅をもっている。そのほかに原子・分子の熱運動によるドップラー効果による広がりもある。したがって完全な単色光の集まりとはいえない。
 白色光のような波長領域の広い連続光源からある特定の波長の光だけを取り出す装置をモノクロメーターとよぶ。得られるのは近似的な単色光(準単色光)で、単色性はほとんど光学系の精密度とスリット(すきま)の幅によって決まる。光電的な検出器と組み合わせ、波長走査をすることによって、スペクトルの強度分布を求めることができる。また、試料の吸収による強度分布の変化から吸収スペクトルを測定するのに用いられる。[尾中龍猛・伊藤雅英]

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