八王子宿(読み)はちおうじしゆく

日本歴史地名大系 「八王子宿」の解説

八王子宿
はちおうじしゆく

[現在地名]八王子市横山町・八日町など

甲州道中宿駅当地日光脇往還・浜道・佐野川さのがわ往還などが分岐する交通の要所であった。史料上に八王子宿(風土記稿)とあるほか、横山よこやま宿(分間延絵図)とするのも当宿の総称であるが、横山宿八日市ようかいち宿と併記された場合は宿機能の主体であった二ヵ町を示す。この両宿(両町)八幡はちまん宿など一三組とともに八王子十五組と称して宿高はこの一五組で一本としているが、伝馬宿は横山宿・八日市宿の両宿が勤め、ほか一三宿は加宿であった(弘化二年「横山宿明細帳」早稲田大学図書館蔵)。分間延絵図では横山宿以外を加宿とする。宿往還の長さは東西三五町四間で、町並を形成、宿高札は横山宿・八日市宿の両宿境に置かれた(宿村大概帳)。両宿から八幡宿までは街道の中央に水路が描かれる(分間延絵図)宿村大概帳によれば、宿内人別は男三千一一二・女二千九一四(八王子十五組)、惣家数は一千五四八、本陣は両宿に各一軒、脇本陣も両宿に各二軒置かれた。旅籠屋三四(大一〇・中一七・小七)。人馬継問屋場は両宿に各一ヵ所置かれて隔月で勤め、当番月に問屋二・年寄一〇・帳付二・馬指二が詰めた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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