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分子磁石 ぶんしじしゃく molecular magnet

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

分子磁石
ぶんしじしゃく
molecular magnet

強磁性体はどんなに小さくても強く磁化することから,その磁気の究極のにない手として分子自身が1つの磁石であると 19世紀末に考えられた。これを分子磁石という。これより先 1823年に A.アンペールは分子内の円電流の存在を仮定していた。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

分子磁石
ぶんしじしゃく
molecular magnet

このことばは一つには歴史的なものである。磁石はいくら小さく分割しても、対等な両極をもつ磁石であって、けっして単極を得られないことから、分割の極限として分子もまた磁石であると考えられるようになった。
 磁性体の研究が進んだ現在でも、このことばは限定的に使われることがある。物質の中に局所的で一定の大きさの磁気モーメントがあり、それが回転だけができるとき、それを分子磁石とよぶことがある。それは、多くの場合、遷移元素の原子やイオンである。
 まったく異なる用法として、分子性物質からなる磁石(強磁性体)をさすこともある。古来より知られている磁石は、鉄、コバルト、ニッケルなどの遷移元素およびその酸化物であり、分子磁石とはいえない。しかし、1991年に、炭素、酸素、窒素、水素だけを含むp(パラ)-ニトロフェニルニトロニルニトロキシド(p-NPNN)という分子の結晶が強磁性を示すことが木下實(みのる)(1935― )、阿波賀邦夫(あわがくにお)(1959― )らによって発見された。その後、サッカーボール型分子であるフラーレンC60を含む分子磁石などもみつかっている。これらは極低温のみで強磁性を示すため、実用化には課題が残る。[宮原将平・佐藤博彦]
『伊藤公一編『分子磁性――新しい磁性体と反応制御』(1996・学会出版センター)』

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