デジタル大辞泉
「初入」の意味・読み・例文・類語
はつ‐しお〔‐しほ〕【初▽入】
1 染め物を初めて染め液に浸すこと。ひとしお。
2 草木の葉が春や秋に色づき始めること。
「浅みどり―染むる春雨に野なる草木ぞ色まさりける」〈風雅・春中〉
3 涙で袖の色が変わること。嘆き悲しむさまをいう。
「いかにして袖の涙の―に染むる心の深さ見えまし」〈新千載・恋四〉
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はつ‐しお ‥しほ【初入】
② 涙のため
衣服の袖
(そで)の色が変わること。嘆き悲しむさまをいう。特に、恋の苦しみを詠む場合に多く用いられる。
③ (染め色にたとえていう) 草木の葉が色づきはじめること。春になって萌
(も)えはじめたり、秋に
紅葉しはじめたりすること。
※続古今(1265)秋下・五〇三「
立田山しくれぬさきのはつしほは何にそめたる嶺の紅葉は〈藤原基雅〉」
しょ‐にゅう ‥ニフ【初入】
〘名〙 はじめて手に入れること。また、はじめてはいること。〔文明本節用集(室町中)〕
※
信長記(1622)一下「信長卿の実撿にそなへければ、城都初入
(ショニウ)の
軍神をぞまつられける」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報