初期議会(読み)しょきぎかい

山川 日本史小辞典 改訂新版 「初期議会」の解説

初期議会
しょきぎかい

通常1890年(明治23)の第1議会から日清戦争勃発直前の第6議会までの初期帝国議会。富国強兵路線を推進する藩閥政府民力休養・経費節減を唱える民党とが衆議院で激しく対立し,第4議会頃から民党の主力である衆議院の第一党自由党が第2次伊藤内閣に接近し,日清戦後の本格的な提携政治への端緒を開いた。この時期に対する評価は,昭和30年代までは自由民権運動の変質・腐敗過程とする見解が多かったが,近代では日本型政党政治の原型形成,あるいは立憲政治運用の慣行の定着した時期という理解が一般的となっている。

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旺文社日本史事典 三訂版 「初期議会」の解説

初期議会
しょきぎかい

大日本帝国憲法下の第1〜6議会
超然内閣に対する民党は,民力休養・政費節減を叫び,軍事予算を大幅に削った。松方正義内閣は民党と衝突し第2議会を解散し,猛烈な選挙干渉を行ったが,民党の優勢をくつがえすことはできなかった。第4議会でも民党優位の衆議院は軍艦建造費を削ったが,天皇詔書(建艦費補充のために天皇自らが皇室費節約)もあってようやく予算案成立。このようにして,政府と民党は日清戦争直前の第6議会まで対立をくりかえした。

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