前橋[市](読み)まえばし

百科事典マイペディア 「前橋[市]」の意味・わかりやすい解説

前橋[市]【まえばし】

群馬県南部の市。1892年市制。県庁所在地。赤城山榛名(はるな)山両山の裾野(すその)が接する部分を占め,その間を利根川が南流する。高崎市の東,伊勢崎市の北西に隣接する。中心市街は古くは東山道の宿駅があり,厩橋(まやばし)と呼ばれ,近世には平岩氏,酒井氏,松平氏の城下町,市場町として発達。1870年日本最初の機械製糸工場ができ,製糸業の発達とともに発展し,第2次大戦前までは岡谷,豊橋と並び称された生糸の町であった。戦後製糸業は衰えたが,利根川西岸などに多くの工業団地が造成され,輸送用機器,電気機器等の工場が進出,食品,木工等の工業も行われる。上越線,両毛線,上毛電鉄,関越自動車道が通じる。鉄道交通では幹線からはずれたため高崎と比べて恵まれなかったが,道路交通では関越自動車道の高崎との間にインターチェンジもでき,都市機能の一層の充実を進めている。農村部では野菜栽培,畜産,施設園芸を行う。市内には二子山,宝塔山など国史跡の8基を含む多くの古墳が散在する。2004年12月勢多郡大胡町,宮城村,粕川村を,2009年5月勢多郡富士見村を編入。311.59km2。34万291人(2010)。
→関連項目群馬[県]群馬[町]群馬大学両毛線

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