日本大百科全書(ニッポニカ) 「大胡」の意味・わかりやすい解説
大胡
おおご
群馬県中東部、勢多郡(せたぐん)にあった旧町名(大胡町(まち))。現在は前橋市の中央部を占め、赤城(あかぎ)山南麓(なんろく)の中心地。旧大胡町は、1899年(明治32)町制施行。2004年(平成16)前橋市へ編入。中世に大胡氏が築城、近世は大胡藩牧野氏2万石の城下町、さらに前橋藩に属したが1749年(寛延2)廃城となった。現在も城の遺構を残して県指定史跡。また3、8の日を市日とする市場町で繭、生糸、雑貨などを取り扱った。1928年(昭和3)上毛(じょうもう)電気鉄道が通じた。米・麦作、養蚕と中心とする農業から、畜産や施設園芸への転換が進んでいる。また、繊維、製材の工場があるが規模は小さい。
[村木定雄]
『『大胡町誌』(1976・大胡町)』