両毛線(読み)りょうもうせん

精選版 日本国語大辞典 「両毛線」の意味・読み・例文・類語

りょうもう‐せんリャウモウ‥【両毛線】

  1. 東北本線小山駅から栃木佐野足利桐生伊勢崎前橋各駅を経由して上越線新前橋駅に至るJR線。明治二二年(一八八九両毛鉄道として全通。のち日本鉄道合併され、同三九年(一九〇六)国有化される。全長八四・四キロメートル。

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改訂新版 世界大百科事典 「両毛線」の意味・わかりやすい解説

両毛線 (りょうもうせん)

東北本線小山(おやま)駅から足利,桐生をへて上越線新前橋駅に至る84.4kmのJR東日本線。前橋,伊勢崎,桐生等を中心とする製糸,機業製品の輸送を目的として両毛鉄道の手により建設されたもので,1888年5月小山~足利間が,同年11月桐生までがそれぞれ開業し,89年11月小山~前橋間が全通,翌12月には利根川橋梁の完成によって日本鉄道の高崎駅と連絡した。両毛鉄道は1887年7月に設立されたものの,建設工事いっさいは日本鉄道の支線として国が行い,開業後の線路の保守,営業その他いっさいの業務は日本鉄道に委託した。92年10月の委託契約終了とともにいったん独立したが,97年日本鉄道に吸収合併され,1906年国に買収されて小山~高崎間が両毛線となった。57年高崎~新前橋間を上越線に編入し,新たに小山~新前橋間を両毛線とした。
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百科事典マイペディア 「両毛線」の意味・わかりやすい解説

両毛線【りょうもうせん】

栃木県小山(おやま)〜群馬県新前橋間のJR線。営業キロ84.4km。1889年日本鉄道・両毛鉄道により全通,1906年国有化。現在はJR東日本に属し,前橋伊勢崎桐生足利佐野などの諸都市を結ぶ。
→関連項目日本鉄道

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「両毛線」の意味・わかりやすい解説

両毛線
りょうもうせん

東日本旅客鉄道の線路名称。小山(おやま)(栃木県)―新前橋(群馬県)間、84.4キロメートル。全線直流電化。岩舟(いわふね)―佐野間および駒形(こまがた)―前橋間を除いて単線(複線化率16.9%)。関東平野の北部を東西方向に結び、栃木、佐野、足利(あしかが)、桐生(きりゅう)、伊勢崎(いせさき)、前橋などの都市を連ねている。江戸時代から機業地として知られていたこの地域を相互に連絡する目的で1888~1889年(明治21~22)両毛鉄道によって開業(新前橋―前橋間の一部は1884年に日本鉄道により開業)、日本鉄道への統合を経て、1906年(明治39)国有化、1909年、線路名称の制定によって両毛線となった。この時点では小山―高崎間を両毛線としたが、1957年(昭和32)新前橋―高崎間を上越線に編入して現在の区間となった。多くの列車は高崎まで直通するほか、一部列車は高崎線に乗り入れ、東京方面へ直通する。1968年全線の電化を完成した。1987年、日本国有鉄道の分割民営化に伴って、東日本旅客鉄道に所属。

[青木栄一・青木 亮]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「両毛線」の意味・わかりやすい解説

両毛線
りょうもうせん

小山 (栃木県) と新前橋 (群馬県前橋市) とを結ぶ鉄道。 JR東日本。全長 84.4km。 1889年両毛鉄道により全通,日本鉄道と合併を経て 1906年国有化された。伊勢崎,桐生,足利,栃木などの都市を中心とする機業地域を結ぶ。 87年民営化。

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