日本歴史地名大系 「前鬼」の解説
前鬼
ぜんき
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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…《役行者顚末秘蔵記》《役君形生記(えんくんぎようしようき)》《役行者講私記》《役行者本記》をはじめ,役行者に関する数々の書が,修験道の教典として作られ,1799年(寛政11)には,朝廷から役行者に対して神変大菩薩という諡号(しごう)が贈られた。役行者の画像や彫刻は数多く作られたが,その姿は,僧衣に袈裟をまとい,長いひげをたくわえ,手には錫杖を持ち,高下駄をはいて岩に腰かけ,斧を持つ前鬼(ぜんき)と棒を持つ後鬼(ごき)を従えているのが一般である。役行者が従える鬼については五鬼とする説もあり,1603年(慶長8)に刊行された《日葡辞書》には,〈五鬼。…
…また,鬼もしくは鬼の子孫とされ,自分たちもそのように考えてきた家や社会集団も各地に伝えられている。たとえば,大峰山中には,役行者(えんのぎようじや)に仕えたという前鬼・後鬼の子孫と伝えられる人々が住んでいる。このような人々の多くは修験や鋳物師,芸能者などであった。…
※「前鬼」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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