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労働審判制度 ろうどうしんぱんせいどindustrial tribunal system

知恵蔵の解説

労働審判制度

近年の個別労働関係紛争(個々の労働者と事業主間の紛争)の増加、迅速な解決への要望などに対応するため、労働審判法(2004年4月公布、06年4月施行)が生まれた。具体的手続きは、例えばリストラ解雇や賃金カットなどの個別労働関係の権利義務に関わる紛争について、原則3回以内の期日で、裁判官と雇用・労使関係に関する専門的な知識・経験を有する者が事件審理に当たる。調停により解決の見込みがある場合はそれを試み、解決に至らない場合は合議により権利・義務を踏まえて事件の内容に即した解決案を提示する。実際の労働審判の手続きは、裁判官である労働裁判官1人、労働関係に関する専門的な知識経験を有する者2人で構成する労働審判委員会で行い、過半数の意見により決議される。原則として調停により解決するが、不可能な場合は労働審判を行う。調停が成立した場合は、裁判上の和解と同一の効力を有する。

(桑原靖夫 獨協大学名誉教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について | 情報

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

労働審判制度

これまで労働問題民事訴訟民事調停などで争われてきた。地裁での民事訴訟は、申し立てから取り下げなどを含む終局までに平均8・4カ月。労働問題に限定すると、終局までは平均11・2カ月を要する(いずれも05年度)。時間と費用の負担を減らし、実効性のある解決を目指して労働審判制度が始まり、3、4カ月で解決案提示まで進む見込み。最高裁広報課によると、7月末現在で全国で359件の申し立てがある。

(2006-09-20 朝日新聞 朝刊 富山全県 1地方)

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デジタル大辞泉の解説

ろうどうしんぱん‐せいど〔ラウドウシンパン‐〕【労働審判制度】

平成18年(2006)4月に施行された労働審判法に基づき、事業主と労働者個人の間の労働紛争を迅速に解決するための制度。労働審判官(地方裁判所の裁判官)1名と、労働関係に関する専門的な知識と経験をもつ労働審判員2名とで組織される労働審判委員会が、原則として3回以内の審理を行い労働審判を出す。第1回の審理は申し立てから40日以内に開かれる。審判は「和解」と同じ効力をもつ。審判に異議があれば訴訟に移行する。

出典|小学館デジタル大辞泉について | 情報 凡例

百科事典マイペディアの解説

労働審判制度【ろうどうしんぱんせいど】

個別労働関係民事紛争につき,紛争の実情に即した迅速,適正かつ実効的な解決を図ることを目的とした制度。労働審判法(2004年5月公布)により創設され,2006年4月から始まった。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて | 情報

人事労務用語辞典の解説

労働審判制度

労働審判制度は、解雇や賃金不払いなど、会社と個々の労働者との間に生じた労働関係に関するトラブルを、そのトラブルの実情に即して迅速、適正かつ実効的に解決するための制度です。2006年4月の労働審判法施行に伴って導入されました。確定した労働審判には裁判上の「和解」と同等の法的拘束力があり、しかも訴訟に比べて時間・費用の負担や手続きの煩雑さが軽減されるため、利用件数が飛躍的に増大しています。
(2011/1/31掲載)

出典|『日本の人事部』人事労務用語辞典について | 情報

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