ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「務台理作」の意味・わかりやすい解説
務台理作
むたいりさく
[没]1974.7.5.
哲学者。東京高等師範学校を経て京都大学哲学科に入り西田幾多郎に師事,1918年卒業。第三高等学校講師などを経て 26年ヨーロッパに留学,フッサールなどに学ぶ。 35年東京文理科大学教授となり,45年には同学長となった。 51年より慶應義塾大学教授。その哲学は一貫して人間のあり方を社会性と実存性の統一としてとらえようとするところに特徴をもつが,第2次世界大戦前はヘーゲルの歴史哲学を西田哲学とのかかわりにおいて,戦後は,マルクス主義哲学を実存主義哲学とのかかわりにおいて結びつけようと企図した。著書に『ヘーゲル研究』『社会存在論』および『思索と観察』 (1968) などがある。
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