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勝川春英 かつかわしゅんえい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

勝川春英
かつかわしゅんえい

[生]宝暦12(1762).江戸
[没]文政2(1819).10.26. 江戸
江戸時代中・後期の浮世絵師。勝川春章門人。姓は磯田,名は久次郎,号は九徳斎。役者絵 (→芝居絵 ) ,相撲絵を多く描く。主要作品『三代瀬川菊之丞』『おし絵形』。

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百科事典マイペディアの解説

勝川春英【かつかわしゅんえい】

浮世絵師。九徳斎と号す。勝川春章の門人。大首あるいは一人立の役者絵は一種の様式美を備え,東洲斎写楽の役者絵に直結する先駆的役割を果たし,相撲(すもう)絵・武者絵なども得意とした。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

勝川春英 かつかわ-しゅんえい

1762-1819 江戸時代後期の浮世絵師。
宝暦12年生まれ。勝川春章の門人。役者絵,武者絵,相撲絵などを得意とし,黄表紙の挿絵なども手がける。初代歌川豊国や東洲斎写楽らに影響をあたえた。文政2年10月26日死去。58歳。本姓は磯田。通称は久次郎。別号に九徳斎。

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朝日日本歴史人物事典の解説

勝川春英

没年:文政2.10.26(1819.12.13)
生年:宝暦12(1762)
江戸中・後期の浮世絵師。俗称磯田久次郎,居所は江戸新和泉町。別号に九徳斎がある。勝川春章の門人で,安永7(1778)年に初作でデビューを飾ったとされる。天明期(1781~89)にはいると春章,勝川春好のあとを追って盛んに細判の役者似顔絵を描き,さらに寛政2(1790)年からは,春好の創始した役者大首絵を継承して,東洲斎写楽,歌川豊国らライバル絵師たちと共に役者絵の全盛時代をつくりあげた。なお,この間わずかながら美人錦絵にも優品を残している。寛政9年ごろからは突如として役者絵が激減し,以降晩年までこれに代わって武者絵や相撲絵の版画,あるいは肉筆画などを描いたものと考えられている。

(内藤正人)

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

勝川春英
かつかわしゅんえい
(1762―1819)

江戸中期の浮世絵師。勝川春章(しゅんしょう)の門人で、磯田(いそだ)氏、名を久次郎といった。別号九徳斎(くとくさい)。作画期は天明(てんめい)年間(1781~89)ごろから文化(ぶんか)年間(1804~18)に及ぶ。おもに役者絵を得意としたが、ほかにも狂画、武者絵、相撲(すもう)絵をはじめ版本の挿絵や肉筆画など作域は広い。とくに役者絵においては大胆な描写と優れた色彩感覚で佳作が多く、寛政(かんせい)(1789~1801)初・中期に数多く発表した大首(おおくび)絵は初世歌川豊国(とよくに)や東洲斎写楽(とうしゅうさいしゃらく)らに強い影響を与えている。[永田生慈]

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世界大百科事典内の勝川春英の言及

【勝川派】より

…江戸時代の浮世絵の一流派。源流は宮川長春を祖とする宮川派に発し,長春の孫弟子勝川春章に始まる。版画では似顔絵と呼ばれる写実的な役者絵,相撲絵を得意とし,半身像の大首絵,さらには大顔絵など,対象に近接した描写形式を開発し,明和~寛政期(1764‐1801)の役者絵界を風靡(ふうび)した。また肉筆画を専門とした宮川派の伝統を引き,この派の画家には肉筆画の名手が多い。勝川派の流れはさらに北斎の葛飾派へと受けつがれた。…

【戯場訓蒙図彙】より

式亭三馬著。勝川春英,初世歌川豊国画。8巻。…

【役者絵】より

…勝川春章と一筆斎文調がその功績者であり,両者合作の《絵本舞台扇(ぶたいおうぎ)》(1770)は記念碑的作例として知られる。さらに春章門下の勝川春好,勝川春英(勝川派)らにより,大判錦絵の役者半身像〈大首絵(おおくびえ)〉形式が考案され,その延長線上に鬼才東洲斎写楽が登場する。 写楽は,1794年(寛政6)の夏狂言に取材して28枚の役者大首絵を発表,彗星のように浮世絵界にデビューするが,翌年初春の作品を最後に消息を絶ってしまった〈謎の浮世絵師〉である。…

※「勝川春英」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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