勝義(読み)ショウギ

デジタル大辞泉 「勝義」の意味・読み・例文・類語

しょう‐ぎ【勝義】

《〈梵〉paramārthaの訳》仏語。最もすぐれた道理第一義

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「勝義」の意味・読み・例文・類語

しょう‐ぎ【勝義】

〘名〙
① (pramārtha の訳語) 仏語。最勝真実の道理のことで、諸法実相真如涅槃などをいう。
※舎利讚歎(794‐864)「麁(あら)き詞軟(にご)き詞 併(しかしながら)勝義に改めむ」
② ことばの持つ本質的な意味用法

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「勝義」の意味・わかりやすい解説

勝義
しょうぎ

仏教用語二諦(にたい)の一つ。ことばを超えた究極的な最高の真理のことで、仏教の目ざす悟り、すなわち涅槃(ねはん)をさす。真諦(しんたい)、勝義諦(たい)ともよばれ、日常的な真理である世俗諦(俗諦)に対する。あらゆる日常的な思考の及ばないもので、悟りに到達した者のみが体現することのできる真理とされ、たとえば「不生不滅」などと否定的な用語で表現されることが多い。

[江島惠教]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「勝義」の意味・わかりやすい解説

勝義
しょうぎ
paramārtha

仏教用語。最もすぐれた道理の意で,仏教の究極的立場に対する呼称。この点で,他の同種の意味をもった言葉,涅槃,真如,法界実相などと同義語とされる。一般には,世俗と対になる語で,勝義諦,世俗諦と対称されて,仏教の真理観を表わす。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android