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北大西洋条約 きたたいせいようじょうやくNorth Atlantic Treaty

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

北大西洋条約
きたたいせいようじょうやく
North Atlantic Treaty

1949年4月4日,ワシントン D.C.でベルギー,カナダ,デンマーク,フランス,アイスランド,イタリア,ルクセンブルク,オランダ,ノルウェー,ポルトガル,イギリス,およびアメリカの 12ヵ国がソ連に対する集団安全保障を確保するため結んだ条約。 52年にギリシア,トルコ,55年に西ドイツ,82年にスペイン,99年にハンガリー,チェコ,ポーランドが加入して現在の加盟国は 19ヵ国。加盟国を総称して北大西洋同盟という。期限は 20年であるが 69年4月以降自動的に延長され,第 13条の規定では1年の予告で脱退しうることになっている。前文ほか 14ヵ条から成り,加盟国の1ヵ国に対する武力攻撃を全加盟国に対する攻撃とみなし,自衛権を行使すると定めた第5条が主要条項であるが,ほかに加盟国間紛争の平和解決,国連安全保障理事会との関係,経済協力なども規定している。国連憲章にある地域的取決めの嚆矢で,この条約が中心となり北大西洋条約機構 NATO はじめ西欧同盟ヨーロッパ共同体など多くの軍事的・政治的・経済的体制が西ヨーロッパ諸国間に設けられた。ソ連と東ヨーロッパの共産圏諸国は,これに対抗して友好協力相互援助条約を締結し,いわゆるワルシャワ条約体制をつくった。しかし,89年の東欧革命と 91年のソ連の解体によってワルシャワ条約機構が解体したため,冷戦後の戦略環境の激変に対応する形で条約を見直す気運が高まった。 99年4月,ワシントンで開かれた条約創設 50周年記念の首脳会議では,域外軍事行動が明記され,加盟国の安全保障だけでなく地域の平和と安定を守るための軍事行動の方針が打出されると同時に,抑止力維持のため最低限の核戦略を保持する方針も確認された。

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