千歳市(読み)チトセシ

デジタル大辞泉 「千歳市」の意味・読み・例文・類語

ちとせ‐し【千歳市】

千歳

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本歴史地名大系 「千歳市」の解説

千歳市
ちとせし

面積:五九四・九五平方キロ(境界未定)

昭和三三年(一九五八)七月に千歳町が市制施行して成立。石狩支庁南端に位置し、北は札幌市南区・恵庭市・空知支庁夕張郡長沼ながぬま町、東は同郡由仁ゆに町、胆振いぶり支庁勇払ゆうふつ追分おいわけ町・同郡早来はやきた町、西は同支庁有珠うす大滝おおたき村、南は苫小牧市、同支庁白老しらおい郡白老町に接する。市域は東西に長く、市域の五三パーセントが山林、一七パーセントが池沼、一二パーセントが農地(大部分が畑)である。自衛隊基地・演習場などその他の地目が二・七パーセントある。西部の山林地帯に支笏しこつ湖があり、北を恵庭えにわ(一三一九・七メートル)、東を紋別もんべつ(八六五・八メートル)、西を丹鳴になる(一〇三九・六メートル)、南を風不死ふつぷし(一一〇二・五メートル)樽前たるまえ(一〇四一メートル)などの山々が取り囲み、一帯は支笏洞爺しこつとうや国立公園に含まれている。支笏湖に源をもつ千歳川は市域の中心部まで東流し、やがて迂曲しながら北流していく。市域の東側は市街・住宅地および農地であり、中央部南端には新千歳空港がある。市域の中央部を南北にJR千歳線が走り、千歳・南千歳・新千歳空港・美々びびの四駅がある。国道三六号とともに道央自動車道も縦断し、千歳インターがある。市街地を国道三三七号、主要道道支笏湖公園線・同千歳インター線が横断する。また北部を道央自動車道から分岐した道東自動車道が湾曲して走り、千歳東インターがある。

遺跡も豊富で、祝梅三角山しゆくばいさんかくやま遺跡は二万年前の旧石器時代のものである。新千歳空港用地内の美沢みさわ川流域の遺跡群、千歳川右岸のウサクマイ遺跡群など縄文時代以降の良好な遺跡に恵まれている。キウス周堤墓群は縄文後期の墓地群で、ウサクマイ遺跡群とともに国史跡に指定されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「千歳市」の意味・わかりやすい解説

千歳〔市〕
ちとせ

北海道南西部,石狩川の支流千歳川の中流域を占める市。1958年市制。地名はかつてこの地に多く生息したツル長寿のたとえにちなむ。明治2(1869)年に高知藩土佐藩)が入植したのが始まり。1964年,道央新産業都市建設区域の一つに指定され,工業団地に食品,家具,装備品製造などの工場が進出した。陸上自衛隊と航空自衛隊の基地が広域を占める。千歳川流域にはサケ,マスの人工孵化場や発電所がある。支笏湖西方の千歳金山では金,銀が採掘されたが,1986年閉山。支笏湖周辺は 1949年に支笏洞爺国立公園に指定され,支笏湖(水深約 360m),樽前山(1041m),恵庭岳(1320m),丸駒温泉などの観光資源や施設が多い。千歳川沿いにあるウサクマイ遺跡群は国の史跡。同じく国指定史跡のキウス周堤墓群(→周堤墓)は,2021年「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成資産として世界遺産の文化遺産に登録された。1988年7月新千歳空港が開港した。JR千歳線と石勝線が分岐,国道36号線,234号線,337号線,453号線などが通り,道央自動車道の千歳インターチェンジがある。面積 594.50km2(境界未定)。人口 9万7950(2020)。

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