厚真(読み)あつま

日本大百科全書(ニッポニカ) 「厚真」の意味・わかりやすい解説

厚真(町)
あつま

北海道南西部、胆振(いぶり)総合振興局管内にある町。1960年(昭和35)町制施行。アイヌ語「アツマト」(湿地に葦(あし)の繁茂する地)より転訛(てんか)した地名太平洋に注ぐ厚真川流域を占め、沿岸をJR日高本線、国道235号が通ずる。明治中ごろから中流域の河谷に入植をみ、胆振一の米作地域に発展、良質米を産する。南部の太平洋沿岸は苫小牧東部工業地域(とまこまいとうぶこうぎょうちいき)(苫東工業地域)の一部で、火力発電所、石油備蓄基地、コールセンターなどの建設が進んだ。面積404.61平方キロメートル(一部境界未定)、人口4432(2020)。

[柏村一郎]


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改訂新版 世界大百科事典 「厚真」の意味・わかりやすい解説

厚真[町] (あつま)

北海道南西部,胆振(いぶり)支庁勇払郡の町。人口4890(2010)。苫小牧市に東隣する。夕張山地の南に続く丘陵を厚真川が南流しながら浸食して太平洋に注ぎ,その集水域を町域としている。南部は勇払平野の一部で,海岸線に沿って日高本線が通じ,浜厚真駅がある。1895年ごろの団体移民の入植以降開拓が進み,厚真川沿いの谷底平野は高反収の米作地帯である。メロンイチゴのハウス栽培なども行われる。海岸地域は苫小牧東部大規模工業基地の一画を占め,苫小牧東港や北海道電力苫東厚真火力発電所が1980年開設され,北海道石油共同備蓄基地および国家石油備蓄基地が83年から稼働を始めた。
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百科事典マイペディア 「厚真」の意味・わかりやすい解説

厚真[町]【あつま】

北海道勇払(ゆうふつ)郡の町。苫小牧(とまこまい)市の東隣にあり,町の中央を厚真川が流れる。日高本線が通じる。米,野菜,シイタケなどを産する。苫小牧東部工業団地が造成され,石油備蓄基地がある。404.61km2。4890人(2010)。

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