厭離穢土(読み)エンリエド

デジタル大辞泉 「厭離穢土」の意味・読み・例文・類語

えんり‐えど〔‐ヱド〕【×厭離×穢土】

仏語煩悩ぼんのうけがれた現世を嫌い離れること。おんりえど。→欣求浄土ごんぐじょうど

おんり‐えど〔‐ヱド〕【×厭離×穢土】

えんりえど(厭離穢土)

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精選版 日本国語大辞典 「厭離穢土」の意味・読み・例文・類語

えんり‐えど‥ヱド【厭離穢土】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。煩悩に汚れた現世をきらい離れること。おんりえど。→欣求浄土(ごんぐじょうど)
    1. [初出の実例]「厭離穢土者、夫三界無安、最可厭離」(出典往生要集(984‐985)序)

おんり‐えど‥ヱド【厭離穢土】

  1. 〘 名詞 〙えんりえど(厭離穢土)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「厭離穢土」の意味・わかりやすい解説

厭離穢土
えんりえど

苦悩多い穢 (けが) れたこの娑婆世界を厭 (いと) い離れたいと願うこと。「おんりえど」とも読む。欣求浄土対句で,両者を合せて厭穢欣浄 (えんねごんじょう) ともいわれる。安楽な世界である極楽浄土に生れることを切望することから,浄土願生 (じょうどがんしょう) 思想根本として,浄土教思想の根底となった。日本では平安時代末期から鎌倉時代にかけて世情の不安に伴ってこの思想が一般に普及された。

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四字熟語を知る辞典 「厭離穢土」の解説

厭離穢土

仏教で、煩悩に汚れた現世をきらい離れること。

[使用例] 厭離穢土、欣求浄土の思想も大切でしょうが、この世に絶望する前に、すこしでも生きやすいように、何とかならないものか。そんなことを考えます[丹羽文雄新版 親鸞|1973]

[解説] 「厭離」は現世を厭い、欲望などのけがれを捨てること。「穢土」は煩悩にけがれたものが住む迷いの世界。「おんりえど」とも読みます。

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