参考人招致(読み)サンコウニンショウチ

デジタル大辞泉 「参考人招致」の意味・読み・例文・類語

さんこうにん‐しょうち〔サンカウニンセウチ〕【参考人招致】

国会委員会で、調査などのために参考人を招き寄せて意見をきくこと。参考人は出頭を強制されない。
[補説]証人喚問とは異なり、証言で嘘を述べても罪に問われない。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「参考人招致」の意味・わかりやすい解説

参考人招致
さんこうにんしょうち

国会が国政一般について専門家や関係者の意見をきく制度国政調査権のひとつで、証人喚問が手続きや制裁措置が厳格なため、簡素な手続きと制裁抜きで意見をきく方式が考え出された。出席するかどうかは本人の自由。証人喚問の場合は尋問中のテレビ放映、写真撮影が許されなかった(1998年10月に法改正され、尋問中のテレビ、カメラ撮影が解禁された)のに対し、参考人招致には制限がないため、両者バランスが問題視されていた。政治家では、96年6月に、自民党の加藤紘一幹事長が政治献金問題で招致された。

[水野雅之]

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知恵蔵mini 「参考人招致」の解説

参考人招致

捜査機関・国会・地方議会行政庁が、関係者や専門家を呼び出し意見を聞くこと。特に国会の委員会による参考人招致のことをいう。いずれの場合においても出頭・供述は強制されない。また捜査では虚偽の証言をすると証拠隠滅罪などに問われる恐れがあるが、その他委員会などの場合は罪に問われない。2017年2月7日には、東京都議会の豊洲市場移転問題特別委員会が石原慎太郎・元東京都知事らを参考人招致することを決めた。

(2017-2-9)

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