デジタル大辞泉 「出頭」の意味・読み・例文・類語 しゅっ‐とう【出頭】 [名](スル)1 本人がその場所、特に役所・警察などに出向くこと。「裁判所に出頭する」2 他よりぬきんでること。特に、寵愛を受けて立身出世すること。また、その人。「主君の気に入りて、知行をとり―しけるほどに」〈仮・浮世物語・一〉3 政務の要職にあること。また、その人。「鎌倉殿の―を鼻にかけ」〈浄・盛衰記〉[類語]出席・列席・臨席・顔出し・参列・参会・出場・臨場・親臨・出御・列座・同席・陪席・相席・同座・お出まし・加入・加盟・仲間入り・参加・参入・参画・参与・入会・飛び入り・飛び込み・出る・加わる・名を連ねる・列する・連なる・末席を汚す 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「出頭」の意味・読み・例文・類語 しゅっ‐とう【出頭】 〘 名詞 〙[ 一 ] ある場所へ本人が自分で出ること。役所や集まりなどに出向くこと。[初出の実例]「今日不出頭無事」(出典:実隆公記‐文明七年(1475)正月五日)「偽りかざる事を天性と得たるえせものなれば、〈略〉上にも下にも出頭(シュットウ)して、傍輩にもよく押親(おししたしみ)」(出典:浮世草子・国姓爺明朝太平記(1717)一)[ 二 ] 他よりまさっている状態をいう。出頭一。出頭第一。① 頭を出すこと。他にぬきんでていること。抜群。[初出の実例]「一箇出二頭天外一看、須彌百億草鞋埃」(出典:狂雲集(15C後)行脚)[その他の文献]〔魏志‐呂布伝・注〕② 立身出世すること。また、その人。[初出の実例]「尊貴を帯せず出頭を存せずして或は辞し去って跡を深山にかくし」(出典:塩山和泥合水集(1386))「主君の気に入りて、知行を取り、しゅっとうしける程に」(出典:仮名草子・浮世物語(1665頃)一)③ 要路にあって政務に当たること。主君の傍にあって、政務やさまざまな要務にあずかる役職。また、その人。[初出の実例]「叔父や従弟などの出頭を笠にきて」(出典:甲陽軍鑑(17C初)品一一)④ 主君から特別の寵愛を受けていること。また、その人。[初出の実例]「御寐間ちかふめされ出頭(シュットウ)時を得て。人もうらやむ仕合(しあはせ)なるに」(出典:浮世草子・武家義理物語(1688)四) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例