反間(読み)はんかん

精選版 日本国語大辞典 「反間」の意味・読み・例文・類語

はん‐かん【反間】

〘名〙
敵国にはいりこんで敵情味方に知らせたり、その混乱を計ったりすること。また、その人や任務間者間諜スパイ
※文明本節用集(室町中)「間諜 カンテフ 左伝正義桓十二年曰説文曰軍中反間(ハンカン)也」 〔戦国策‐燕策・恵王
② 敵の間者を利用して味方の利になるようにあやつること。
日本外史(1827)五「武光縦反間、因襲松浦軍、敗之」 〔孫子用間
③ 他の人の仲をさくこと。また、他からそむき離れること。
洒落本・魂胆惣勘定(1754)下「家来の反間により無実悪名とる事もある物なり」

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デジタル大辞泉 「反間」の意味・読み・例文・類語

はん‐かん【反間】

敵の内部に入り込んで、敵情を味方に知らせたり、敵を混乱させたりすること。また、その者。間者。間諜かんちょう
「外に敵人の―を信じて謀士を疑い」〈東海散士佳人之奇遇
敵の間者を逆に利用して、敵の裏をかくこと。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「反間」の読み・字形・画数・意味

【反間】はんかん

スパイ。また、敵間を利用する。〔孫子、用間〕反とは、其のに因りて之れを用ふ。

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